My life full of stories④ー50席のレストラン、貸切します
席にして50、テーブルで11卓、2階建ての一軒家風レストラン、それがわたしの職場。リニューアル前の焼肉屋も「会席」と名乗っており、スタッフが1人以上(多いときは3名くらいつくことも)、一つのテーブルをフルで担当。接待にも使われ、県内ではまだまだ珍しい高級焼肉店路線でした。
それまで通りの営業なら予約客の他に当日の飛び込み客もOK、1組以上必ず入店している。
そんな大きな店を、1組のお客様(だいたい2人)だけのために開ける。人件費諸々の経費を考えれば普通に赤字です。競合店はほぼ、予約キャンセルもあって休業を選択していた状況でした。
休業したら良かったのかもしれません。売り上げはないけど、支出を止められます。ですが、私たちの店は開ける道を選びました。ウィズコロナの営業方法として、「不特定多数の人と同席しなくて良い、感染リスクを防げる店」=「店を1組に貸切ます」というスタイルで。
正直なところ「感染リスクを防げる店」というメリットで選んでくれたかどうかは定かではありません。
結果として、店を独り占めする贅沢は優越感や満足感をかなりもたらしたのでしょう。お客様のお見送りの時、破顔する方ばかりでした。まあ、当たり前といえば当たり前ですね。
身内や関係者以外の、いわゆるフリーのお客様はほぼ、誕生日や、キャンセルになった結婚式の代わりなど、記念日の予約が中心。リニューアル後のコンセプトや、利用目的としてはまさにビンゴの方ばかり。
では、その次にやってきた悩みの種は・・ また次回。