見出し画像

「実は好きじゃない」を放置しない

最近、セレクト書店めぐりがマイブームになっている。セレクト書店という言葉に明確な定義もないのだろうが、おおよそ「一般的な売れる・売れないという視点からだけでなく、店主のこだわりが反映された選書がされている中小規模の書店」といったところだ。
なんでもそろう大型書店でもなければ、地域に根ざした昔からある駅前の本屋さんとも違う、言語化は難しいが一貫したテーマがある本屋さんという感じで、広く流通しているわけではない本が平積みされていたりして、思わぬ発見や出会いがあり楽しい。
先日も荻窪にある本屋さんにわざわざ出かけて行って(家から少し遠い)、何冊かを買ってきて、今もちまちまと読んでいる。

このとき、目にとまり、琴線に触れた本が『私の生活改善運動』という本だ。

手にとって、パラパラと読んでいて、この一文が気になった。

「これでいいや」で選ばないこと。「実は好きじゃない」を放置しないこと。

非常に身につまされる言葉だった。1K6畳間の我が家には「これでいいや」「実は好きじゃない」にあふれている、と言っても過言ではない。

とりあえず100均で手に入れた収納用品、学生時代に買ったくすんだカーペット、いつまでもなんとなく使っている食器たち…逆に自分がこだわって手に入れて、部屋に置いている物など何があったか。別にそれだけが理由ではないのだが、そういうことの積み重ねで、自分の部屋なのに居心地の良さを感じない時は確かにある。このままでは良くない。そう思う。
小さくとも、自分にとって心地よいを積み重ねていく、それが生活改善運動ということなのだと解釈し、ちょっとずつやっていこうとしている。

先日も、書類でグチャグチャになっている棚を整理した。目につく場所なので、気にはなっていたのだが放置していた。「実は好きじゃない」を放置しない、そう言い聞かせ小一時間かけて片付ける。整理した棚を見ると、すこぶる気分が良くなった。

いいなと思ったら応援しよう!