5分でざっくり『古事記』【古事記の全文解説001】
※5分しかないので、ものすごくざっくりです
上巻
天と地が初めてひらいた時、天界に多くの神が現れました。男神イザナギと女神イザナミは地上に日本列島を生み、たくさんの神々を生みました。
火の神を生んだときに女神イザナミは亡くなってしまい、悲しんだ男神イザナギは死者の国に会いに行きます。しかし、女神イザナミは変わり果てた醜い姿をしており、男神イザナギは地上に逃げ延びます。
男神イザナギが体を洗うと、アマテラス(太陽神)、ツクヨミ(月神)、スサノオ(海神)の三神が生まれました。
スサノオが天界で暴れまわったことで、アマテラスは心を痛めて洞窟に隠れてしまいます。神々は鏡(かがみ)と勾玉(まがたま)を使って、アマテラスを外に出すことに成功しました。
天界を追放されたスサノオは地上に下り、島根県でヤマタノオロチを倒します。その際に見つかった剣(つるぎ)をアマテラスに渡しました。
スサノオの子孫であるオオクニヌシは、兎(うさぎ)を救ったことでお姫様と結ばれます。しかし、そのせいで兄弟たちに嫌われて命を狙われ、スサノオのもとに逃亡します。スサノオの試練を乗り越えたオオクニヌシは、地上の国造り(くにづくり)を行いました。
天界に住むアマテラスは、地上に住むオオクニヌシに対して、地上を自分に渡すことを求めました。オオクニヌシは自身の宮殿(出雲大社)を建ててもらうを条件に、国譲り(くにゆずり)を承諾しました。
アマテラスは孫のニニギに、三種の神器を渡して地上に行かせました。三種の神器とは、鏡(かがみ)・勾玉(まがたま)・剣(つるぎ)の3つのことです。
宮崎県に到着したニニギは、繁栄をつかさどるサクヤヒメとだけ結婚し、永遠をつかさどるイワナガヒメとは結婚しませんでした。これにより、ニニギの子孫である歴代天皇の寿命は永遠ではないのです。
ニニギの子の山幸彦(ヤマサチヒコ)はある日、釣り針を無くしてしまいます。けれども幸運なことに、海の中にあるワタツミの宮殿で見つけることが出来ました。
山幸彦がワタツミの娘のトヨタマヒメと結婚し、生まれた子供がアエズです。そして、アエズの子供がのちの神武天皇(じんむ)なのです。
中巻
イワレビコ(のちの神武天皇)は、日本列島を統治するために、宮崎県から奈良県を目指しました。しかし、途中でナガスネヒコの軍に敗走してしまいます。
けれども、ヤタガラス(三本足のカラス)の道案内のおかげもあり、和歌山県から奈良県に入ることが出来ました。ナガスネヒコを倒し、同じ天界出身のニギハヤヒを従わせたことで奈良県が統一されます。
そして、イワレビコが神武天皇(じんむ)として即位したことで、日本が建国されたのです。
神武天皇の次には、綏靖天皇(すいぜい)が第2代天皇に即位します。それから7代の天皇が続いて、崇神天皇(すじん)が第10代天皇に即位します。
崇神天皇の時代には病気が流行しますが、オオタタネコに大物主(オオモノヌシ)という神を祀らせることで収まりました。また、各地に将軍を送ったことで、領土を中国地方から中部地方までに拡大しました。
崇神天皇のおかげで国民が豊かになったので、初めて人口を調べて税金を集めました。この功績により、崇神天皇を初めて国を治めた天皇と呼びます。
第11代垂仁天皇(すいにん)は、妻のサホビメのおかげで発覚した、その兄サホビコの反乱を鎮圧しました。その際、サホビメは兄との死を選びます。天皇とサホビメの子供はホムチワケと名付けられ、天皇に引き渡されました。
ホムチワケはオオクニヌシ(兎を助けた神様)の祟りにより言葉を話すことができませんでしたが、島根県に訪れることで祟りを解くことが出来ました。
垂仁天皇は島根県に出雲大社(いずもたいしゃ)を建てます。また、同時期にヤマトヒメが三重県に伊勢神宮(いせじんぐう)をつくります。
第12代景行天皇(けいこう)の子供のヤマトタケルは、兄を殺したことで天皇から怖がられます。
鹿児島県の敵を倒したヤマトタケルは、今度は関東地方への遠征を命じられます。伊勢神宮を訪れたヤマトタケルは、ヤマトヒメから三種の神器の剣(つるぎ)を受け取り、東方の国々を倒しました。
しかしある日、剣を愛知県に置いたまま戦いに向かったヤマトタケルは山の神に苦しめられ、三重県で亡くなってしまいます。ヤマトタケルの墓が作られると、白鳥となって浜へと飛んで行きました。
第13代成務天皇(せいむ)に続いて、第14代仲哀天皇(ちゅうあい)が即位します。仲哀天皇は福岡県で神の怒りに触れて亡くなります。
妻の神功皇后(じんぐう・こうごう)は、神の教えに従い朝鮮半島に遠征しました。
第15代応神天皇(おうじん)が即位します。天皇はウジノワキを後継者としました。
朝鮮半島の人々が渡来して、多くの文化が伝わりました。
応神天皇が亡くなった後に、オオヤマモリが反乱を起こしたので、ウジノワキによって倒されました。ウジノワキは即位せずに亡くなり、第16代仁徳天皇(にんとく)が即位しました。
下巻
第16代仁徳天皇(にんとく)は、国にかまどの煙が立ち昇っていないことに気付きます。これは民が貧しくて米が炊けないからだと考えて、3年間のすべての税を免除することにしました。
3年後、国中に民のかまどの煙が立ち昇っているのを見て、天皇は再び課税をしました。仁徳天皇の時代を褒め称えて、聖帝(ひじりの・みかど)の世と言います。
仁徳天皇の妻のイワノヒメは嫉妬深い女性でした。天皇がイワノヒメに黙って他の女性と結婚したとき、イワノヒメは宮殿に帰りませんでした。家臣達のとりなしにより、何とか夫婦の仲は戻りました。
第17代履中天皇(りちゅう)は、弟のスミノエの反乱に苦しめられました。けれども、後の第18代反正天皇(はんぜい)の活躍もあり鎮圧に成功しました。
第19代允恭天皇(いんぎょう)は、家臣による先祖や出身の捏造を取り締まりました。
允恭天皇の崩御後、後継者のキナシノカルの悪い噂が広まり、都を追放される事件が起こりました。
第20代安康天皇(あんこう)は義理の息子のマヨワによって暗殺されました。
第21代雄略天皇(ゆうりゃく)はマヨワや敵となる人物を次々に倒し、権力を握りました。
ある時、雄略天皇が葛城山(かつらぎやま)に訪れた際、一言主(ヒトコトヌシ)という神が現れる事件が起こりました。またある時、宴で失態を犯した女官を斬ろうとしましたが、その女官が素晴らしい歌を詠んだので、褒め称えて沢山の物を与えました。
第22代清寧天皇(せいねい)の後、雄略天皇の娘の飯豊王(いいとよの・みこ)が政治を行いました。次の後継者がおらず困っていましたが、兵庫県で2人の皇子が見つかり、飯豊王はとても喜びました。
2人の皇子の弟が先に第23代顕宗天皇(けんぞう)として即位します。その後、兄が第24代仁賢天皇(にんけん)として即位しました。
次に、第25代武烈天皇(ぶれつ)が即位します。それから7代の天皇が続いて、推古天皇(すいこ)が第33代天皇に即位しました。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
良ければ、40分ver. に挑戦してみてください!
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