2024年のheldio helwaを振り返る。
heldioを聴き始めてかれこれ3年近く。昨年8月にはプレミアム配信「英語史の輪」がスタート、新しいステージに入りリスナー同士の交流も増えていった。そうした中で私にとってもっとも印象深いのは、今年4月に開催された長崎オフ会である。
heldio史上初の地方オフ会であることはもちろん、私の人生の中でも初めて味わう集いであり学びであった。そこでこの企画を今年の目玉ととらえ、私だけが知る長崎オフ会開催までの道のりを振り返ってみたい。
開催のきっかけは昨年8月に新宿で開かれた第1回オフ会である。その模様はhelwa#18で配信されている。参加者は、堀田先生、Takuさん、Lilimiさん、フジッコのお豆さん、Annaさん、みーさん。Takuさんは初めてのお目見えだったが、残りのみなさんはコメント欄でよく見知っていた。そして、この配信回は私にとっては狂喜乱舞、人生最大のモテ期満喫の回となった。
というのも、この配信の中で、「umisioさーん」「会いた〜い」の黄色い声援が連発されたからだ。「いったい何が起こったのか?」これには正直驚いた。過去の人生でこんなこと言われたためしがない。しかし、あまりの驚きで何を言われたかのか忘れてしまい、後ほどじっくり聴き直すことになった。最初にその声援が飛び出したのは、Lilimiさんの自己紹介の途中だった。先生が話を継ぐわずかな空白ができたとき、「umisioさーん」とやったのだ。(それを追っかけて数人の方も連呼)しかーし、話している最中…しかも話し相手は堀田先生である。「こいつ、まじ、やばっ!」オレも相当ヤバい奴だが…。一次会も終盤あたりだったので、かなりお酒が進んでいたのか?やはりコメントだけでは人は分からんわ。「やっぱsnsって怖い!」となっていた。
さらにLilimiさんの驚きの行動は続く。皆さんの自己紹介が終わり、「生配信をやってみようか!」ということに。あれこれやりながら、なんとか生配信にたどり着く。二言三言があった後だったか、アプリをみた先生が「えっ!もう聴いてるリスナーさんがいる!」と驚きの声。初めての生配信、しかも予告もしていないのに。「まさか!」その場は驚きに包まれた。
すると、そこでLilimiさんが「あっ、それ私です」と平然と言ってのけたのだ。なんとLilimiさんはイヤホンをつけてその生配信を聴いていたのだ。盛り上がっていたその場はその言葉で一瞬、シーン。「あ、なーんだ」という雰囲気だ。聴いてた私も「おいおい、なにやってくれとんねん!ふざけるにもほどがあるやろ!」と心の中で突っ込んでいた
そんなLilimiさんの正体については、後ほど詳しく述べるとして、ここで言いたいのは、このオフ会におけるみなさんのラブコールに応えるためにひねり出したのが長崎オフ会であるということだ。(実は、第1回オフ会開催告知の後、数人の方から「オフ会にぜひ」的なコメントをいただいていた。行きたいのは山々だったが東京ともなるとそう簡単には…そこで、堀田先生にコメントで「九州方面にご出張などあればぜひ。」と打診していたのだ。もっとも、長崎オフ会の構想が具体的に動き出したのはこの第1回オフ会からだ。)
その後、私の打診に答える形で先生から「来年4月に福岡で学会がある予定なのでぜひ」との反応(たしかhelwa配信の中で)があった。とはいえ、その当時の私の中での先生のイメージはまだフツーの真面目な大学の先生。出張先でどこの馬の骨とも分からぬ奴に付き合うなどおよそ考えられぬ、社交辞令だろう?くらいと受け流していたのだ。
ところが、年を越したあたりだろうか、なんか雰囲気が違う。「おや?もしかして本気?」しばらく経つと、むしろ「前のめり?」「やる気満々?」という雰囲気が漂いはじめる。さらに、九州在住以外のリスナーにも誘いが…。「これはうかうかしておれん!」とそれから次々に企画(案)を出した。今数えてみる5回ほど。巻末にいくつかリンクを貼っておこう。
その企画の内容、先生のhelwa配信内での呼びかけに応えて数人の方から「楽しそう。行きたい。」とのコメントが寄せられる。もっとも、仕事の都合がつけばという条件付きだが。それはそうだ。日本の西の果てである。2、3ヶ月前に「じゃあ行くか」というわけにはいかぬ。私であれば少なくとも1年前には予定を組む距離である。これも社交辞令のうちだろう、くらいに思っていた。もちろんそれでも十分嬉しかった、のだが…
3月末くらいになると、具体的なスケジュールも決まっていった。。学会の開催が4月13日(土)の福岡ということで、先生は4月11日の夕方に長崎入り、12日は朝から終日オフ会を実施、夕食の懇親会を終え、22:00頃長崎を離れ、その日のうちに福岡入りという段取り。その前の週、「よっぱライブ」で「英語語源辞典を読む会」の終わった後、お時間をいただき先生と当日の打ち合わをした。先生からは「11日の夕方に長崎入りなので、前夜際でもしましょうか?」とのご提案。それを聞いて私は「気を使ってのお誘いだろう。翌日12日はオフ会で丸一日潰れるから、この日の夜は学会の準備を優先したいのだろう。」くらいに思っていたのだが…。
話は多少前後するが、期日が近づき嬉しい知らせが入る。
一つは、長崎在住のhelmateから参加申し込みがあったこと。「長崎の人が?いったいだれ?」これまで長崎風味のコメントを寄せたリスナーを知らない。しかし、ありがたい、というか心強い。というのも、長崎オフ会などと言いながら長崎市内を案内するなど私にとって百年早い。地元の人がいればどれだけ心強いか!その方のハンドルネームは「お散歩さん」。通常配信で長崎オフ会開催を知ってhelmate会員になられたという。heldioにはお馴染み「ゆる言語学ラジオ」からのお越しだ。この「お散歩さん」と私の面会の様子については後ほど詳しくお話ししよう。
嬉しい知らせの二つ目は、Annaさん、Lilimiさんの参加表明である。仕事を調整したLilimiさんは11日の夜に長崎入り、Annaさんは仕事を片付けて当日午後に長崎入りするとのこと。Annaさんは初期からの仲間の一人。ずっとコメントのやり取りをしてきた仲だ。2人の参加というビッグニュース。社交辞令か?と疑っていた自分が恥ずかしい。東京からこの一日のために長崎にお越しとは!特にAnnaさんは途中からの参加なのだ。
もっとも嬉しい反面、不安も…。呑兵衛のLilimiさんである。11日の夜、仮に21時頃にホテル入り、それから前夜祭に参加されるなら、飲兵衛のLilimiさんのこと、午前様は覚悟せねばならぬかも?いや最悪、朝まで?そうなると当日はオジャン😭な〜んて多少オーバーではあるが心配していた。
最終的に参加者は、堀田先生、お散歩さん、Annaさん、Lilimiさん、そしてumisio。そこに強力な助っ人が加わる。娘のMISATOである。昨年、大学を卒業して長崎市内の会社に勤務している。まだこの頃はheldioリスナーとまでは言えないが、私がよく話題にしていたし、heldioで旧著紹介があったときにすぐにポチった堀田隆一著「英語史で解きほぐす英語の誤解」を私から奪って一日で読み上げたという傑物である。(これについては配信回でコメントしていた。)実は、市内散策の助っ人としてすでに声をかけていた。長崎市内の居住歴は1年ではあるが中心部の地理は私より断然詳しい。
そして、11日を迎える。前夜祭への参加者は堀田先生、お散歩さん、umisio、そしてMISATOが仕事が終わり次第駆けつける。Lilimiさんは到着が夜遅いので、明日本番から参加します、とのことで、これで午前様は避けられた、と胸をなでおろした。先生の宿泊先である長崎駅近くのホテルのロビーに18:00集合だ。私は午前中に長崎入りして所用を済ませ、午後からある準備に取り掛かった。サプライズ用のバースデイケーキの手配である。いったい誰の?
私だよ。前夜祭が誕生日と重なったのだ。決まったときは一瞬しまった😭誕生日に島外に行くなんて過去にはなかった。恐る恐るカミさんに打診。すると「えっ?自分の誕生日でしょ。別にいいんじゃない?」という返し🙆嬉しくもあるがちょっぴり寂しくもあり😢
というわけでケーキだ。事前にネットで調べたが、どこも事前予約が必要で、しかも小さいサイズでもかなり値段が張る。所詮贈る相手は自分である。体裁さえ取れればいい。で、長崎駅のアミュプラザ内をぶらぶら回るっていると、長崎市内に数店舗もつ「フルーツとスイーツの店HAMATSU」があった。そのショーケースに大きさ、値段ともにピッタリなフルーツタルトがあるではないか!ろうそくも2本購入し、半透明袋に入れて集合場所へ。
小雨の中、10分前くらいにホテル到着。年期の入ったこじんまりしたホテルだった。中学生などが修学旅行で使いそうなホテルだ。全国展開の新しいホテルにお泊まりだろう、と思っていたのだが、先生に言わせると「似たようなホテルはつまらない。」だと。そうだった!先生はバックパッカーで世界中を旅してきたのだ。
ロビーに入り、古びた革風のソファーに腰掛けた。カウンターには従業員風の人がいる。が、愛想はない。5分ほどすると、玄関先に女性の姿が見えた。「お散歩さんか?」参加者限定のメールのやり取りで得た情報とも一致するし、大きな荷物もなさそうなのでまず宿泊客ではなかろう。加えてこの時間だ。「お散歩さん」に間違いない!
傘をしまうのに手間取っているようで中々入ってこない。ようやく入ってきても、私が視界に入らないのか、私の横のソファーにバッグを置くなり、中をガサゴソやっている。今度は何?横目でみながらドキドキしていた。
集合時間の18:00前で、来るのは先生と私だけ。見当つかなないはずはない。落ち着け!落ち着け!自分に言い聞かせながらしばらく待ったがとうとう山は動かず。しびれを切らして切り出した。「あの〜堀田先生を…ですよね…」と声をかけたのだがキョトン。「この人いったい何?」という感じだ。これはもう最終手段。名前を出すしかない。
「あの〜お散歩さんでは?」と声をかける。が、今度はキョトンではなくギョッだ。私を見て怪訝そうな顔をしているではないか。もう名乗るしかあるまい。「あの〜umisioと申すものです。」と名乗ると、これまでの態度が一変、「あっ、そ、そう、えっ…?」とかなり取り乱したご様子。が、すぐに事態を悟った様子。とにもかくにも自己紹介を終え、堀田先生を待つ体制がようやく出来上がった。
考えてみると(ご本人には確認していないが)、お散歩さんはumisio=女性と思っていたのではないだろうか?実は、そう思っていたと振り返るリスナーさんが過去数人いるからだ。たしかに「う・み・し・お」は音声学上は確実に女性である。ちょっと前のバドミントン界の「おぐしお」みたく。あーそれなのに、ひげを生やしたジジイが出てきて「umisioでござい。」と近づいてきたら…私でもぞっとする。
その後、5分も経たないうちに、堀田先生が現れた。本物である。さて第一印象だが…きわめてラフな格好に片手にはレジ袋みたいなものをぶら下げて…。まるで近所を散歩してて今家に戻りました!みたいな。とても大学の先生には見えない。ともかく、しっかり握手をして初対面の感激を味わった。
3人でホテルを出発、小雨の中を3人で歩いていく。何を話していたんだろうか?気づいたら一軒目の焼き鳥屋に到着、駅前の「二代目・炭蔵」だ。二人を個室に通すと、こっそり持ち込んだケーキを店員さんにそっと渡し、協力を求めた。そして個室に入って、カンパーイ。念願の先生との乾杯ができたのだ。もちろんプシュではない。生ビールである。お散歩さんもいける口のようで安心した。しかーし、先生のピッチが早い。ビールだけでないその後数種飲んで酒豪ぶりを披露された。このとき、先生の「前夜祭やろう!」がこちらへの気遣いではなく、本人の強い意志よるものであったことを悟った。
20:00過ぎにMISATOがやってきた。そして再度乾杯。あっ忘れていた!サプライズケーキのことを思い出し、慌てて厨房にサインを出して運んでもらう。2本のローソクが立てられたフルーツタルトが運ばれてくる。と同時に、手拍子をしながらハッピバースデーを歌いはじめた。当然のことながらみんなも何がなんだか分からない。(娘は知っていたが。)
そして、歌詞の最後の 「ハッピバースデー ディア…」で止めてお二人の表情を見る。お散歩さんの顔は、予想通り「だれ?だれ」となっているのだが、肝心の堀田先生の反応が今ひとつ。「だれ?」ではなく「なんで?」の表情なのだ。だが、そこは我慢で歌をつづけ、「…umisioさーん ハッピバーデー トゥユー」と締めて何とか笑いはとったが先生の反応が気になるので、「先生どうしたんですか?」と訊くと、衝撃の事実が…。
なんとその日は奥様の誕生日だったのだ。今朝、家を出るときに「おめでとう」を言ってきたという。つまり、バースデーケーキが現れたとき「えっ、なんでうちの嫁さんの誕生日のこと知ってる?」となったみたいなのだ。たしかに自分も同じ立場だったら…。しかーし、そのせいで盛り上がりが半減した😢
そして二次会。実は、一次会で生配信を試みたのだが、Wi-Fiが飛んでおらず、結局できなかったのでここでリペンジだ。おっと言い忘れていた。先生が片手に持っていたレジ袋のようなものに入っていたのは重量2キロはあろうかという収録用マイクだった。二次会場所ではWi-Fiを確認、カンパーイ🍻してすぐに生配信。一部音声が途切れたようだがなんとか配信できた。そして、22:00過ぎに解散。無事に前夜祭を終えることができた。
「無事に」という言葉には、先ほど述べたLilimiさんの言動が絡んでいる。夜に長崎入り、途中から前夜祭に参加されたら、朝まで付き合わされるかも?そうなると二日酔いやら睡眠不足で本番が台無し、という結末がチラついていたのだ。しかし幸いにも、Lilimiさんからは「当日に備えて前夜祭は不参加」との返事をいただき胸を撫で下ろしていた。
そして、翌朝本番の日。先生の宿泊先ホテルのロビーに8:30に集合。少し遅刻したのですでに、先生、お散歩さん、Lilimiさんもいらした。Lilimiさんとはこのときが初めましてだ。そして、メイン会場である長崎市民会館へと徒歩で向かう。ホテルからの道が分かりにくく少し手間取っが、まあ順調なスタートと言っていい。
で、ここからはLilimiさんのレポートにバトンタッチしたい。プロローグから8章にわたり実に臨場感豊かにまとめられている。是非お読みいただきたい!とりあえずプロローグのみリンクを貼っておく。
ほなさいななら👋
とは、問屋が、いやLilimiさんが卸さない。最後にLilimiさんへの誤解を解いておかねばなるまい。
まずは、先生との会話の途中に突然、何の脈略もなく「umisioさーん」と叫んだ、とされる件についだ。これは懇親会でご本人に確認したところ全く違った。先生との会話が途切れたとき、ほかのメンバーが合いの手を入れて、それに数人が呼応したようなのだ。今回、確認
のために聴き直したら、たしかにLilimiさんの声ではなかった。それはともかく、あのときの声援はホント感激だった。十歳くらいは若返ったのではないか?🙏私の見立ててでは、あの声はオマメさんでは?あのメタファーおばけ👻さんからの声援だとしたら感激この上ない⸜(*ˊᗜˋ*)⸝加えて、Lilimiさん情報。アルコールは全く飲まない🙅♂️だれだ💢午前様になるのでは?と心配してたのは😠
さらに、生配信をこっそり聴いて「それ、私です。」とみんなを驚かせたとされた嫌疑についてだが、それも長崎オフ会で晴れることになった。当日、生配信を始めて、先生が「ちゃんと届いているかな?」とつぶやくと、すぐに「はい、大丈夫です。聞こえてます。」とLilimiさん。なんと、彼女は生配信の音声がちゃんと届いているか確認していたのだ。あのときもきっとそう。そんなことおくびにも出さずミッションを果たしていたとは…それなのに…なんと思慮の浅い憶測をしてしまったか…🙇♀️🙏
お詫びがてらに付け加えると、長崎オフ会を盛り上げようと私が無茶ぶりした自己紹介、音素配列、古英語朗読などにきちんと資料を用意して臨んでいただけた。Lilimiさんは長崎オフ会盛り上がりの立役者だったのだ。
以上、Lilimiさんへのお詫びを中心に、今年もっとも私の印象に残っている長崎オフ会の様子をお伝えした。少々長くなったが最後までお付き合いいただき深く感謝申し上げたい。
付録。冒頭でお伝えしていたとおり、長崎オフ会の初期段階の企画(案)と最後の方の企画(案)をお届けしておこう。
一番最初に出した企画案はおそらくこれ。
これが2月23日時点。
そしてこれが最後の企画案だったような。