ひつじ雲は どこへ……
空に ひつじ雲
ひとつ ふたつ みっつ……
15、16、17、18、19、20……
数えきれない
「ママー、
あのひつじたちは
どこにいくの?」
「どこにいくのかなあ。
お散歩かなあ」
「ぼくはね、
せかいじゅうをたびするんだと
おもうよ」
「そっかー。
世界中見てまわるのかな」
「うん。
でも、とちゅうで
おなか すかないのかな?」
「だいじょうぶ。
そのときは、
イワシやサバを食べればいいのよ」
「えー!
イワシぐもやサバぐもは、
たべられちゃうの?」
「うーん。
でも、
食べすぎると
ひつじたちは
まんまるぷくぷくになって
風船みたいに 風に飛ばされていくよ」
「とばされて
ほっきょくやなんきょくまでいくの?」
「そうかもしれないよ。
でも、だいじょうぶ。
また、風が戻してくれるよ、
きっと」
「そうだといいね。
よかった。
ママ、
ぼく、
ひつじのかず、かぞえられるよ。
ひつじが
1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、
11、12、13、14、15、16、17、18、
19、20、21、22、23、……」
「あれ
どうしたの。
わからなくなった?」
「ママー、
ぼく
ねむくなってきちゃった……」