風の ひとりごと ( きのうの つづき )
雲のひとりごとが
聞こえてきたわ
風に乗って
いつも輝いていなくていい
って?
私は
いつも輝いていたいわ
どんなときでも
でも
私のことは
誰の目にも見えないのよ
色も形も……
どんなにおしゃれしても
見えないのよ
赤ちゃんの頬を 撫でても
長い髪を なびかせても
カーテンを翻しても
人は
勝手よね
春のそよ風は 気持ちいい
と言ったり
冬の風は
突き刺さるように痛い
と言ったり
どんな風も 風
私も
輝くときが あるのかなぁ
きらっと光る瞬間が
あるとしたら
私を
感じてもらえるとき
その季節を
感じてもらえれば
私のこころは 輝く
それで いいわ
それで じゅうぶん
( つづく )