テクノロジーの祭典in台北体験レポート(Computex/InnoVex2019)
台北で開催されている世界有数のICTとIoTのイベント、「COMPUTEX/InnoVEX」に5/30・5/31の2日間参加してきました。
COMPUTEX/InnoVEXの今年のテーマは、
・AI&IoT
・5G
・ブロックチェーン
・イノベーション&スタートアップ
・ゲーミング&XR
の5つです。
このnoteでは、出展企業のうち、現地で話を聞いたところを中心に、全21社についてご紹介したいと思います。
・AI&IoT(13社)
・AR/VR/MR(2社)
・プロダクト(5社)
・ブロックチェーン(1社)
ちなみにこのイベントは、Nサロン一期のゼミ「海外イノベーション現場の発掘術」の実践編として参加しています。
このゼミは、「グローバルな情報収集力や発進力、フットワークを高めること」を目標としており、台北で開催されるCOMPUTEX/InnoVEXへの参加準備~参加後の発信を通じてそれを学ぼうという、非常にレアなゼミです。
しかしながら、超えなくてはいけないハードルが高い分、とても大きな学びを得ることができました。(これについては別のnoteで書きます)
AI&IoT
①超小型体組成計(ONESOFTDIGM)
ポケットサイズで手軽に体組成の測定ができるデバイス「ONE SMARTDIET」を開発した韓国のスタートアップ
②施設内モニタリングシステム(国立成功大学)
台湾の国立成功大学(National Cheng Kung University)は産学連携に積極的に取り組んでおり、GLORIA※ NCKUを掲げ、バイオテクノロジーやヘルスケア、エネルギーなどの分野で法人会員企業と連携したサービス開発を行っている
※Global Research and Industry Alliance
③スマートオフィス(Softwarehut)
会議室予約、デスクの予約、社内メンバーへのコンタクトなど、オフィスで仕事をする時に発生する面倒な作業を解決するアプリ「Zonifero」を提供しているポルトガルの企業
④弦楽器専用IoTデバイス(HcMUSIC,LTD)
ギターやバイオリンなどの弦楽器に付けると、指の動きや弦の振動を可視化できるIoTデバイス「SLiMTAB」
(オリジナルファイルは動画あり)
⑤AIインストラクター(如荼科技股份有限公司LUDO.inc )
スマートフォンのカメラで動作を撮影するだけで、AIを使って骨格の動きを解析できる技術を開発している、台湾のスタートアップ
(オリジナルファイルは動画あり)
⑥AIスクールアシスタントシステム(HABOOK)
タッチスクリーン、スマートフォン、タブレットを活用し、先生と生徒の間のスマートでインタラクティブな授業を実現する、AIスクールアシスタントシステムを提供するHABOOK
⑦AIジャーナリスト(M-Robo)
企業がインターネット上に公開した、適時開示などの情報を自動検知し、即座にその内容を解析して、記事やチャートを自動生成して配信することができるシステムを開発している韓国のスタートアップ
⑧顔認識技術(CyberLink)
AIを使った顔認識技術「FaceMe」を提供するCyberLink
⑨スマートウェア(CARDIOsport)
着るだけで心拍数を計測できる、センサー付きスマートウェア(ウェアラブルデバイス)を販売しているCARDIOsport
⑩自作IoTシステム組み立てキット(IoT.RUN)
ブロックを組み合わせるだけで、簡単にIoTシステムが自作できる「Tibbo-Pi」を販売している仙台の企業
⑪音声感情解析AI(Empath)
音声からその人の感情を判定することができる日本のスタートアップのEmpath
⑫AI搭載エアコンコントローラー(Ambi Climate)
AIを搭載したエアコンコントローラーを販売している香港のスタートアップAmbi Climate
⑬AIoT Edge Computing Solution(msi)
台湾の大手ODMプロバイダーであるmsi
展示内容は、
・AIoT Edge Computing Solution
・Smart meter reading template
・Smart Building
AR/VR/MR
⑭アイトラッキングデバイス(Ganzin Technology)
眼鏡に取り付け可能なアイトラッキングデバイスを開発しているスタートアップGanzin Technology
ちなみに自分の眼鏡は「JINS MEME」なのですが、こちらは眼鏡に取り付けられた「3点式眼電位センサー」、「3軸加速度センサー」、「3軸ジャイロ(角速度)センサー」で、まばたきの頻度や、顔や眼球の向きなどを計測して、集中力や姿勢をスコア化してくれるIoTデバイスです。
Computexでも、JINS MEMEをつけてウロウロしていたら、3グループに「君のその眼鏡は何だ?」声をかけられ、「瞬きと目の動きをセンサーで検知し、データ化できるデバイスだ」と答えたら、とても関心していました。
⑮VRゴーグル+VRツアー(hooloop)
観光地の風景をVRで楽しむことができる「Hooloop VR Souvenir」を開発しているhooloop
プロダクト
⑯Design Ideas (Microsoft)
PowerPointのスライド上に配置された画像やテキストを解析して、複数のレイアウト案をサジェストしてくれる「Design Ideas」
⑰レトロキーボード(AZIO)
高級感にあふれたレトロなBluetoothキーボードを製造販売しているAZIO
⑱iPhone充電中にバックアップ(Maktar)
iPhoneの充電中に写真やドキュメントなどのバックアップが取れるガジェット、「Qubii」を開発している台湾のスタートアップ
⑲MIST SCREEN(星光技研)
MIST SCREEN(霧で出来たスクリーン)を開発している長野県のメーカー
(オリジナルファイルは動画あり)
⑳電子部品(ケイエスワイ)
電子部品の製造・販売を手がける都内の会社で、Raspberry Piの国内正規代理店
ブロックチェーン
㉑トレーサビリティ/トランザクションレンディング(trustME)
ブロックチェーンを使ったトレーサビリティシステム(trustMEcare)やトランザクションレンディングプラットフォーム(SME Financing)を提供しているtrustME
以上、21社についてのレポートでした。
(レポート内容について質問や要望等あれば、ご遠慮なくコメントください)
まとめ
今回は仕事ではなく、プライベート(ゼミ)ということで、「面白そう」と思ったものを見て回りましたが、やはり職業柄、ソリューション系の展示をしている企業が中心の構成になっています。
事前の情報では、台湾は電子機器や部品の製造が活発ということで、Computex/InnoVEXもそうした企業の出展が中心で、ソリューション系は少ない、特に最先端のテクノロジーを使ったソリューションはもっと少ないということでしたが、実際はかなり多くの企業が、自社製品にAI、IoT、xRなどの技術を取り入れ、ソリューションとして展示を行っていました。
仕事柄、最先端テクノロジーを使ったソリューションの情報に触れる機会も多いのですが、今回展示されていたものは、それらとほぼ同じような技術レベルのものも多く、台湾企業を始めとする出展企業の技術力の高さを感じました。
今回、このComputex/InnoVEXにおいて、そうしたことを五感で経験する機会を得たことは、今後の自分のビジネスにおいて、とても意味のあるものだと思います。
しかしながら、この経験をより発展させていくためにも、
「ビジネスとして通用する英語力」
やはり、これを鍛えないと、グローバルな世界において力を十分に発揮することは難しいと感じました。
引き続き精進したいと思います。