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「社会課題に全振りする決断ができた」タバコ問題に取り組む起業家 山下 悟郎とコーチング

コーチングによって、挑戦する「社会家」の背中を押す
CarpeDiem株式会社 代表取締役の海野と申します。

コーチとなる以前は、とあるベンチャー企業で創業期から東証一部上場までを突っ走っていました。では、なぜコーチに?

という背景話は、以前詳しくこちらに書きました。
おかげさまでたくさんの方に読んでいただいています。

が・・・。

こちらで興味を持ったものの、実際どんな方が僕のコーチングを受けて、どんなふうに変わっていったのか知りたいと思った方もいらっしゃるかと思いました。

そこで、過去に僕のクライアントだった方々に連絡し、近況とコーチングのビフォーアフターを伺ってみることに。

第3回は、タバコに関する社会課題に向き合う事業を展開している株式会社コソド代表取締役の山下悟郎さんとの対談です。

〜プロフィール 山下悟郎(やました・ごろう)〜
株式会社コソド 代表取締役CEO。関西大学卒業後、モバーシャル、MOVAAA、rakanu設立。現(株)コソドCEO。皆の ”好き” を認め合える社会の実現に向け、「たばこ」をテーマに、ポイ捨てや受動喫煙などの社会問題に取り組む。

近況報告と自己紹介

海野:ご無沙汰しております!顔を合わせるのは、しばらくぶりですね。

早速ですが、簡単な自己紹介をお願いします。

山下:お久しぶりです。山下 悟郎です。先日誕生日で、ついに40歳になりました。もう還暦が秒読みに入りましたね(笑)。

今は、喫煙に関する社会課題を解決する事業をしています。具体的なところでいうと、ポイ捨ての問題だったり、受動喫煙の問題ですね。あとは、吸う人のための適切で快適な喫煙所の提供をしています。

海野:喫煙所は、もう13箇所になるんですよね。

山下:そうですね。「THE TOBACCO」という喫煙所ブランドを立ち上げて、公衆喫煙所を13ヶ所運営しています。他には、吸い殻の写真を撮影して共有する参加型プロジェクト『ポイ捨て図鑑』でポイ捨てを減らす啓蒙活動をしたり、ポイ捨てや受動喫煙が生じている場所を可視化するためのキャンペーン、及びキャンペーンサイトを運営したりしています。

 海野:清掃活動もされていましたよね。そういえば、あれ面白かったです。究極の2択みたいなのをタバコの吸い殻で投票させる「投票型灰皿」を設置した喫煙所

山下:ありがとうございます。そちらは全国に広がっていて、この間は、長野県松本市でゴミ問題に取り組む高校生たちと組んで設置してきたりしました。

海野:素敵ですね。そういえば秋葉原の店舗は設置後に近隣の駐車場でのポイ捨てが9割以上減ったとか。まさに“Creating a society where everyone’s “likes” are recognized.”というビジョンの通り、全ての人を取り残さないための事業を展開していますね。

これからの人生どうするか、というタイミングでコーチングを受けてみることに

海野:コーチングを受けるというお話になったのはもうだいぶ前になりますよね。当時はどんな状況だったのか、改めてお聞かせください。

山下:そうですね。経営していた2社が数年で立て続けにM&Aという形で他の会社のグループになったところでした。

初めて会社を作ったのが2007年で、そこから途中で別の会社を作ったりしたんですけど、「ここで一区切りついたな」みたいな、仕事上の区切りがないなとずっと思っていたところで、突如できたわかりやすい区切りの時期でしたね。

このタイミングで、仕事のやり方だけでなく、ライフスタイルも含めしっかり生き方を考え直してみようと思案していたところでした。

で、どうせなら、やったことのない方法を使ってみたいなと。今振り返ると面白い話ですが、「占い」と「コーチング」の2つが僕の選択肢に上がっていました。

その頃は、コーチングって小耳に挟んだことがある程度のものだったんですよね。

海野:なるほど(笑)。占い感覚だったんですね。そういうタイミングで僕のコーチングに興味を持っていただいたと。

山下:そうですね。占いよりは海野さんがやっているコーチングの方が面白そうだと感じました。

半年のセッション Before⇒After

海野:半年ほど伴走させていただいたわけですけど、実際コーチングを受ける中でどんな変化がありましたか?

山下:コーチング受ける前は、次はどんなことをやろうかと考えるときの選択の幅がだいぶ狭まっていたと思います。ずっと商売をしてきたので、考える道筋の癖みたいなのがあって、それを悪いとは思わないんですけど、それとは別の方向性で考えられるようになったのはよかったなと思います。

海野:たとえばどんな感じですか?

山下:元々、「これから伸びる領域ってなんだろう?」とか「資金調達しやすい事業ってなんだろう?」とか「自分が今持っているアセットから素早く組み立てられる事業ってなんだろう?」とか、そういうことを起点に考えがちなんですけど。

そこを、コーチングを受ける中で、興味・関心、想いみたいな部分からビジネスを組み立てる方向に転換することができました。今までとは全く違うアプローチです。

当然、慣れないやり方で不安もかなりあったんですけど、面白さややりがいが勝ったなという印象です。

海野:先ほどさらっとおっしゃっていましたけど、会社を2回売却しているってなかなかの経営手腕ですからね。ビジネスを作り育てるのは抜群に得意なわけで、だからこそ、純粋に好きとかやる意義を感じることから入って考えていくのが隠れた本音であったように思いましたね。

山下:けっこうゾッとしましたけどね(笑)。喫煙所を作ってみようとなって、最初はマネタイズを考えず、どうすれば社会貢献としての成果を最大限出すのに適したやり方になるかって方に全振りしていましたから。後で帳尻を合わせる方を選んだわけです。結局、今はそっちの方が本質的なんじゃないかなと感じています。

海野:当初は、「自分はきっちり事業計画を立てて、赤字は絶対嫌みたいなタイプです」っておっしゃってましたね。

山下:そうなんですよ。LinkedInの リード・ホフマンの言葉じゃないですけど、「崖の上から飛び降りながら、飛行機をつくるような」経営をまさか自分がやるとは思っていませんでした。

海野:そうですよね(笑)。喫煙所をやるって決めて、数ヶ月後にはいきなり神田と赤坂の2店舗をオープンして、しかも10年の契約で借りて、いよいよ退路を断って飛んで行きましたよね。

居酒屋で二杯はいけるチャレンジを

海野:最初の頃、僕が「友達と居酒屋で飲むときに『え、何やってんの?』と驚かれて、その話だけでビール二杯は行けちゃうようなことができたらいいよね」って話をしましたよね。

山下:あぁ、それはよく覚えてます。僕がちょっと天邪鬼で、変なことをして周りをあっと言わせるのが好きだって言ったら海野さんから出てきた言葉でした。今もその言葉はいい基準になってます。

久々に会った友人に「頭おかしいんじゃないの」って面白がってもらえることが最高のやりがいになるんですよね。

コーチングって、対話しながらそういう自分の性質みたいなものをどんどん引き出してもらえて、次々スッキリとした形で言語化されていくのが心地よかったですね。

海野:ありがとうございます。それにしても、やることが見えてから今の規模に至るまで、ほんとあっという間でしたね。

山下:最初の2店舗をオープンしてから、今ではリアル店舗が13ヶ所、サイネージ広告は設置数が230に上ります。先日(2022年12月6日)オープンした丸の内の新店舗は、加藤浩次さんにネーミングしてもらってちょっとした話題になりました。

初心に立ち帰ることで困難を乗り越えられた

海野:途中で、このままやっていくのは厳しいんじゃないか、みたいな瞬間はありましたか?

山下:全然ありましたよ。最初社会貢献に全振りしていたので、潰れるんじゃないかとヒヤヒヤしたり。事業を開始してからガンガンお金が減っていく経験は初めてでした。これはちゃんとマネタイズしないとなと。

とはいえ、元々企業のマーケティングの仕事をしていたので、同じことはしたくないなとなんとなく思っていました。ですが、初心に帰ってというか「社会課題の解決に紐づく形でやるには?」と考えて手をつけたことで嫌にならず続けられています。

海野:社会に役立つスキームでマネタイズもできたってのは大きいですね。いろいろ壁にぶち当たる中で、それを乗り越えることができたのはなぜですか?

山下:「なんのためにこれをやっているのか」という初心に立ち帰ることができたからじゃないですかね。安易に、「お金が稼げそうだから」という理由で仕事を選択しなかった。

海野:何かコーチング的な文脈で役に立ったことはありますか?

山下:いろいろありますけど、たとえばコンフォートゾーンをどうズラしていくかとかですかね。恐怖から決断することをしないって大事だなと。お金に対する恐怖から本来の意義を忘れ、儲かる方法を選ぶみたいな。

あとはやっぱり、ずっと伴走してもらって、自分の長期的な視点とか、想いみたいなものを引き出してもらえたことかな。

今振り返ると笑い話みたいですが、海野さんが「大丈夫、いけるよ」ってずっと言い続けてくれて、それよく言えるなと思いながら聞いていましたが、すごい助かってましたね。

経営者にこそコーチングを

海野:こんな人がコーチングを受けたらいいんじゃないかというイメージありますか?

山下:経営者にはフィットすると思います。それこそ、アメリカでエグゼクティブ・コーチが成立してるのもなんとなくわかる。経営者って孤独な人が多いですし、ライフスタイルがおざなりになる人も多いですから。

生活や健康とビジネスのバランスが取れているってのは、ビジネスの成果を出す上でも極めて重要な要素だと思いますね。

海野:それはそうですね。他にも、おすすめされたい方はいますか?

山下:好きなものがわからない、みたいな人にもいいんじゃないかな。次に何をやるかを考えるときのフレームワークが獲得できるというのは大きいと思います。

海野慧ならではの魅力とは

海野:自分から聞くのもなんですけど、僕という存在に対しての感想というかフィードバックを聞いてみたいのですがいかがでしょうか。

山下:とてもいい人です(笑)。みんなから好かれる方なんだろうなってのがよくわかる。だから、他の人だと話しにくいことも話せちゃう。ちゃんと勉強しているんだってのもわかるし、真剣に聞いてくれるのでなおのこと。

あと、海野さんは経営者としての経験、上場させるフェーズで企業の役員の経験、新卒で会社員の経験など、ビジネス面ではいろんな視点を持っているので、そこもすごくよかった。

海野:お褒めに預かり光栄です!

最後に読者へ一言メッセージをお願いします。

山下:自分の人生どうにかしなきゃ。これじゃダメだ。うわぁーって、視野の狭い状態で、薬を求めるみたいな感じでコーチングを受けるというよりはリラックスして、一度受けてみるか、くらいの感覚で試したらいいと思います!

海野:ありがとうございました!

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました!
この記事を読んで僕のコーチングに興味を持っていただいた方は
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