漫画を描いたことのない私がアラフォーから漫画で稼げるようになるまで#3【最後】
前の記事の続きになります。
▽#1、#2はこちら
初めてチャレンジした読者さん体験談漫画
「やったことはないけど…まあなんとかなるでしょ!」とエイヤで飛び込んだ読者さん体験談漫画。でもね、そう簡単にはいきません。
最初は頂いたお話をそのまま漫画にしてたんです。でも…なんだろう。
どうにも薄味な漫画で終わってしまっているような。
「これでいいのかな?」それでも手探りで描き続けていました。
苦情とまではいかないけれどご意見が来て
あるとき
「体験談もいいのですが、こうめさん自身の話はもう描かないのですか?」
そんなメッセージが届くようになって、ふと立ち止まります。
自分のエッセイ漫画と体験談漫画で、なにか違いがあるんじゃないの?
そこに、私が描く体験談漫画がなんだか薄味に感じてしまう理由があるのでは??
漫画をもっとよくしたい!物足りなさを感じる原因を知りたい!
でもどうすればいいのかわからないぃぃぃ!!
漫画の講座を受けてみた(2022年4月~9月)
「次のお話はこうしてみよう、今度はああしてみよう」と色々試してみたものの、なんか違うんだよなぁ…
思うようにいかず悩める日々が続きました。
PV数は正直です。あんまり読まれていないのがわかっちゃうんですよね…
そんなときに、コルクラボマンガ専科というオンラインで学べる漫画講座を知りました。
「ヒットする物語には型がある」って言葉を聞いて「あー、私はずっと感覚だけで描いてるなあ…」と自覚。
今まで意識してなかった理論とか法則とか、知らなったことを学んでみたいと受講を決意しました。
これが2022年の春です。
講座は半年間、料金は月換算16000円ほどくらいだった記憶。(現在は値上がりしております。世知辛い)
体験談が薄味になってしまっていた原因
そして受講前に疑問だった「私の漫画薄味」原因にも気づけました。
キャラクターの感情が描かれていないからです。
「この人(体験者)が、こうなって、結果こうなる」という”展開”しか描いていない。
自分のことをエッセイ漫画で描いていたときには自然にやっていたこと
「こういう出来事があって、それに対して私はこう考えて、こう行動した」
それが頂いた体験談漫画だと全然できていなくて、起きた出来事をなぞって漫画にして終わり、ってなっていました。
これじゃあイカン!!!!!
体験談を送ってくれる人にはそれぞれ背景があって、文章にはなっていなくても、そう行動した理由ってほんっと~~にいろいろなことが影響しているんですよね。
それをあまり考えず「出来事」にだけフィーチャーして描いていたら、上っ面だけになっちゃってせっかくのお話が台無しになるじゃん!
せっかくいただいた貴重な体験談なのに!!!
理由を知ってもすぐに漫画がよくなるわけではありませんが、ちょっとずつほんっと~~にちょっとずつ、やれることできることが亀の歩みですが増えてきて、読む人の反応が少しずつ変わってきた…気がします!!
そして今も相変わらず、試行錯誤の日々です。
書籍にも力を入れだす(2022年5月~)
2022年は「また書籍出せないかな…」と考えて、過去にちょっとしたご依頼があったところにご挨拶がてら
「漫画とか挿絵とかのお仕事があったらよろしくお願いします!」的なメールをときどき送っていたら、何冊か出版につながりました。
とはいえ大ヒット!というわけでもなかったので、印税は半年に1度に10万~20万の間くらい。それでも今も安定した額が振り込まれるのでとてもありがたいです。
X(旧Twitter)活用法に悩む(2021年~)
もおおおーこのTwitterがほんっとどう活用したらいいのか全くわからなくて悩ましかった!
当時は「漫画を載せれば自然に増えていくものじゃないの?」と思っていたけど甘い甘い!!フォロワーさん増えねぇ読んでももらえねぇ!
漫画がつまんないからかアルゴリズムのせいか、はたまたどっちもか?
それで凹んでは投稿を辞めて、立ち直ったらまた投稿して…と、かなりムラのある運営をしていました。
でも、他の方のバズり爆発力と拡散力、その影響でブログのPV爆増やフォロワー増を目の当たりにして「私もやらねば!」心を入れ替え、定期的に投稿することに。
投稿時間や添える文章などを工夫したりして、あとはもう単純接触効果だ!と開き直っています。
全然反応がもらえないときには、薄目でイイネ数を見ないようにしながらリポストしたりして、自分の心を守っていますよ(大げさ)
そうして続けていたら、時々ふっと伸びることもあって、その積み重ねで2023年の3月にやっとこフォロワー数が1万人超えました。時間かかったー!!
広告収益ビジネス終焉?ブログ収益低迷(2023年~)
「インスタで漫画連載+ブログで先読みシステム」が私もなんとか確立できて、ブログのアクセス数自体はだいぶ回復してきました。
でも、以前ならもっと大きな収益になったのに、2023年春ごろから「あれ?なんか広告掲載費が減ってるな?」と気づき始めました。
それに伴ってライブドアも対策すべく、ブログ画面にはクリックを誘発しようと視認性の高すぎる派手な広告(たまにえっちなやつも混じる)がいっぱい…
頑張って収益を増やそうとしてるのはわかるんです!
でもこれでは肝心のブログ記事が読みにくくて、かえって読者離れに繋がるのではないの?
実際私のところにも「広告が邪魔すぎて漫画が読みにくいです、なんとかなりませんか?」というメッセージがいくつも届いていました(今も)
これ…けっこうヤヴァイのでは?もう回復する見込みってないのでは?
そう考えました。
kindleインディーズを知る(2023年~)
このころからちょこちょこ耳に入ってくるようになったのがそう、kindleインディーズマンガ(無料)のこと!
Xなどでぬこー様ちゃん(@nukosama)がそのドデカ収益を発信してくれたのがきっかけで、一気に認知されましたね。
※ちなみにkindleインディーズマンガとは「インディーズ無料マンガ基金」に登録すると収入を得られる仕組みのこと。
漫画家はkindleで出版、読者は無料で読めます。ダウンロード数や読まれたページ数により基金から分配金が漫画家に支払われます。
漫画の先輩からも「kindleインディーズはやった方がいいよ!」と聞いていたにも関わらず、その時の私は書籍の作業が切羽詰まっていて右から左へ流してしまっていました…(そこは後悔!もっと早くやればよかった)
書籍作業がようやく落ち着き「そろそろkindleにでも出してみよっかな~」とものは試しに着手しだしたのが2023年10月くらい。
kindleインディーズ実践初月の成果は?
そして12月、過去にブログで連載していた読者体験談漫画をピックアップしたものを10冊ほどkindleインディーズにて配信開始しました。
それをXで漫画を宣伝、続きはkindleへ…というサイクルを1か月続けました。特にバズるわけでもないけれど、それなりにダウンロードしてもらえるもんだな、と思っていました。
すると翌月末、kindleインディーズ分配金お知らせのメールが届きまして・・・。
「・・・・・・?へ?」???驚きました。
会社員時代の月収よりずいぶん多いぞ…?なんだこれ。バグ???
これってもしかして…もっとたくさん本を出した方がいいんじゃない?
埋もれていた過去の漫画が日の目を見た!
それからすぐに、ブログに過去載せた漫画をどんどんkindleにまとめて配信しました。
SNSで漫画を宣伝して、kindleで読んでもらう。
漫画をシリーズ化していれば、1つお話が終わってもスワイプするとそのまま次の話に遷移します。
すると「ついでに」別のお話も続けて読んでもらえる場合も多い。
無料だから。
そして宣伝もしやすいです。無料だから!これ、すごくいいな!!!
ブログは過去記事をたどりにくいし、今や広告が煩わしくて回遊率もダダ下がっています。だから過去の漫画はどんどん埋もれていくばかり。
でも、こうしてkindleにまとめることで、また日の目を見るチャンスが来るとは…!!収益もすっごくありがたいけれど、これがいちばん嬉しかった!!!
以来、配信する冊数を徐々に増やし、現在は体験談漫画と絵日記系合わせて30冊配信中です。
「分配金」なので月によって収益にはばらつきがありますが、たまにびっくりする金額になることもあるので…バグ??って何度思ったことか。
そしてもうすぐ200万ダウンロードに届きそうなところまで来ました。
めちゃくちゃありがたいです。本当にありがとうございます!!!
そして2024年は、9月末時点で収益が前年の4倍にまで増えました。
単純にkindleインディーズでの収益が上乗せされた結果です。
新なる不安…それはZEIKINとか!!
そう!税金とか保険とかもろもろのこと!!!インボイスとか始まっていよいよわけがわかりません。
今までは会計ソフトを使ってどうにか青色申告をしていましたが、確定申告の時期になると「くっそめんどくせぇ~誰かやってくれ~」と毎年ストレスマックスでした。
いろいろ考慮して、次の確定申告からは税理士さんにご依頼することにしました。
そしてずっと国民健康保険でねばってきましたが、もう満額になるから文芸美術国民健康保険に切り替えた方がお得になると教えていただきました。
…そんなイマココなわけです。
さて長々と書きましたが、「漫画を描いたことのなかった私がアラフォーから漫画で稼ぐようになるまで」一旦ここまでとなります。
漫画のことも収益のことも、まだ書ききれてないことがあるので、記録がてら今後もちょこちょこ記事にしたいと思っています。
めちゃくちゃ長いのにここまで読んでくださり、本当にありがとうございました!