愛が日本を変える⁈ シンガポールで2児の子育て中の主夫さんとお話し
noteに加え、私は昨年から音声配信Stand.fmをはじめています。今日はそこで出会った一人のパパ、アカウント名フックセンチョウ、日本人で2児のパパさんとコラボしましたので、その時のお話しを。
そのフックさん、ちょっと素敵なんです。
時代は変わった?
フックさんの妻さんには、海外で働きたいという長年の夢がありました。
そんな妻さんに会社から駐在の打診がありました。けれど…と諦めかけた妻さん、そんな妻さんの夢を知るフックさんが、ならば叶えようと思われたのです。
優しいでしょ?
えっ、それくらい誰だって思うだろう?
いやいや
なかなか
‐‐‐
実は一年半前、フックさんは広告代理店の職を辞されたのです。
そして今は主夫。
ね、なかなか、でしょ!
現在はシンガポールで子育て中。
でも、素敵な方!んてのぼせちゃいけませんよ。なんと言ってもその妻さん、稼ぎ頭になるという肝の据わったお方なのです。しかもその素敵なフックさんを、職を辞してまで支えたいと思わせたわけです。かなり素敵な女性と思われますよ。
そのフックさんに、お話しを聞かせて頂きました。
私も以前、夫の転勤で香港で暮らし、主婦になり、子育てをして、英語を学び始め…と、重なる点が多く、気になっていました。
と言うわけで、ここからはシンガポールのことや、子育ての様子を!
エリート教育
さて、外国人比率の高いシンガポールでは英語が重要。その英語について話がはずみました。
シンガポール人の英語はシングリッシュとも揶揄されるほど訛りが強いのですが、若い人たちにはその訛りが無い。お話しを聞いていたら、その理由がみえてきました。
それはシンガポールが教育、つまり人材育成に力を入れているから。その要は小学6年生の一斉テスト!
これは中学に入るためのテスト。でもただのテストではありません。人生の分岐点ともいえる重要なテストなのです。
試験の結果、どの中学に進学できたかで、その先大学へ進学できるか否かが決まるというシビアな試験。しかもその後の進路変更はほぼ無理…。ぁぁ…厳しすぎる。ですからそのテストに向けて仕事を辞めて子どもの勉強をサポートする親御さんもいるのだとか。
幼稚園
そのフック家、現在お子さんたちはPreschoolに通われています。
幾つかあるPreschoolの中から、英語とマンダリン(標準中国語)で教える地元のPreschoolを選ばれているのですが、驚いたのがPreschool事情です。これは日本の幼稚園と保育園のようなところですが、とにかく通園時間が長い。なんと毎朝バスが朝8時にお迎えに来て、夕方5時に送り届けてくれるのだそう。
働く親にとってはありがたいですね。
ただ、フックさんには今、就労ビザはありません。因みにシンガポールでは就労ビザを求める外国人には大学の卒業証書の提出が求められますが、実は駐在者のパートナー、つまり主婦や主夫にも大学の卒業証書の提示が求められるのだそう汗。しかもその審査は年々厳しくなっているのだとか。どんだけエリート好きなの!
というわけで、特に下のお子さん、いきなり英語で話し始めるそうですよ。まあ9時間近く英語の環境に居ますしね~~。
シンガポールのシッター事情
そういえば、平日の昼間、港区辺りではチラホラと外国人のヘルパーさんを見かけるようになりました。それがシンガポールでは国がヘルパー制度を導入していて、ヘルパーさんは住み込みで主にフィリピンの女性。ですからシンガポールの平日の昼間は、街中にヘルパーさんが沢山、そんな光景が広がっているらしいのです。そして、そのヘルパーさんへ支払う賃金は安い。
因みに私の住んでいた香港でも(四半世紀前の話しですが)、ローカルの家庭では住み込みのヘルパーさんを雇う比率が高く、誰もが普通に共働きをしていました。良し悪しは別として、香港でもヘルパーさんの時給は安かったですね。
そんなフックさん、日本で共働いきをされていた当時、困ったのがお子さんの病気だったそうです。病児の集団保育はもらい病が心配と、病児に特化したシッターさんにお願いすることが多かったそうですが、それが驚くほど高額だったのだとか。
日本の育児って今どうなってるの?
ここでちょっとだけ日本の情報を。
既に子どもが成人している我が家は、ほぼサポート無しで子育てした世代。そんな家庭任せの子育てがどれほど大変だったか。
よく時代の変化なんて言いますが、そこにはちゃんと理由があって、子どもを産んで育てるってどんだけ大変!と、普通の人なら気づき、そうして子どもを産まなくなった。
1990年の「1.57ショック」覚えてます?
「エンゼルプラン」がまとめられたのが1994年。少子化社会対策基本法が制定されたのが2003年。介護が先でしたね。なかなかの遅さ。子どもに選挙権ありませんから涙。
ただ、私が子育てしていた頃に比べると、状況はかなり改善されています。たとえば、
それでも、シンガポールと比べると、幼稚園の通園時間の長さや、ヘルパー制度など、夫婦が働くことを前提とした制度作りはまだ道半ば。
シンガポールの働き方
それから、お話しを聞いていて気になったのがシンガポールの働き方です。そこには大きな特徴がありましたよ。それは、
5時には仕事を終えて家に帰り、子供と過ごすのがシンガポール流。誰もが家族との時間を大切にしているそうです。もちろん、お子さんの居ない人は、自分の時間を大いに楽しんでいるそうですよ。
それから、仕事に対する考え方も日本とは違いますす。
だそうです。
主夫になって感じたこと
それから、実はフックさんにお尋ねしてみたかったことがあったのです。それは主夫になってその立ち位置をどう感じているのかということ。
すると、
それから、
そんなことを口にされたのです。
結びに
夫は香港以外に、シンガポールや上海に長期出張を繰り返しました。そこでよく耳にしたのが、同じアジアでも働く場に男女差はなく平等という言葉でした。そう、日本はアジアだから仕方ないじゃないんです。
違っているのは日本なのです。
私は主婦になると間もなく、社会復帰できなかったら…と焦りだしました。それはフックさんも同じでした。経済活動をしないことが悪いのではなく、家の人になることで人は成長する機会を失い、自己肯定感を確かめる術を失います。
子育て中、夫の目が広い社会に向かっているのに、私は…という疎外感を感じていました。フックさんとお話しして、同じ立場に置かれるとそんな感じ方に男女差はないと思えました。
だからこそ、フックさんのような男性がもっと増えるといいなぁと思うのです。そうすることで、主婦は女性という固定化が不自然であることが見えてくると思うのです。性別に役割を貼り付けるのはもう終わりにしたい。
子ども手当を増やすより必要なことがあります。それは働き方に性差を付けないということ。
フックさん、お話しを聞かせて頂きありがとうございました。
スタエフの収録時間は53分と長いです。お時間のある方、よかったらお聴き下さいね。
こちらは、お話しの内容を音声配信anchorで配信しています。こちらは短いです。5分15秒。よかったらお聴き下さいね。
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