『ジミー』が止まらない
こんにちは。
2週間程、SNSから離れていました。
そうしたら、日常に小さな変化がやってきた、
今日はそんなお話を。
しーんとしていて
先日、家族がダウンして、
毎日配信していた音声配信スタエフを少しだけお休みしなきゃと思って、
それから3日ほどが過ぎたころ、あえなくわたしもダウン笑。
日頃、丈夫で病院知らずのわたしがこんこんと眠り続け、再び体を起こせたのはそれから数日後のこと。
すると、何かが変わっていた。
それは、まるで肩と肩がぶつかるほどの人込みをかき分けてようやく雑踏を抜けると、いきなり深くて大きな森の入り口に立ったようで、
ひんやりとした空気を鼻から吸い込み、
透明ななにかがわたしを満たしはじめ、
脳内雑音がすっかり消えて、
新しくなった、
そう思えたのです。
本を手に取り
近頃は困ったことに、気になって買ったはずの本が、わたしをイライラとさせていました。
それが、今、優しい背表紙として目に入りはじめた本たち。
自分が選んだはずの本。
改めて、あゝ、わたしはやっぱりこの言葉が好きだったんだと嬉しくなったり、
それから、数年ぶりに、近所の図書館にもいってみたり。
………
そして、あの本を手に、昨日ふらりと家を出ました。
それは、noteのお知り合いで、一度だけ画面でお会いした青海エイミーさんの本。
そのエイミーさんが本を出されて、
わたしはそれがどんなものかも知らないまま、
ただエイミーさんの出版を応援しようと、
ただそれだけでクラウドファンディングに参加して、
そうしたら、自宅にエイミーさんの本が送られてきて、
それなのに、まだ開いてもいなかった。
わたしも好き
それは、いつもの朝のルーティンの一つ。
用のない日、わたしは近所のカフェに行くのです。
持ち物は、数冊の本とノートとメガネと赤と黒のボールペン。
それを、いつものようにテーブルの右上に並べると、頼んでおいたコーヒーを飲んで、一時間ほど本を読だり、ぼんやりと考え事をしたり。
昨日はエイミーさんの本を、ほんの少しだけ読むつもりで手に取って、
そうしたら、引き込まれたのです。
グイッとエイミーさんの世界に引っ張りこまれて。
途中電話がかかってきて、時計を見るとカフェタイムは既に終了していて、けれど電話には出ず、一度浮かした腰を椅子に沈めて、再び残りをめくって。
最後まで読みたかった。
どうしても。
………
わたしの中で静かに動きはじめた登場人物たち。
高校生の彼らと、わたしも同じ時間をたどりはじめていて、
そして、わたしもジミーが気になって仕方なくて、彼が存在してくれて本当に良かったと嬉しくて、
だから最後まで読まずにはいられなかった。
あなたを知って
知っている人が本を出す、
それは、初めてのことではないけれど、
それでも、知っている人が小説を書かれた、それは本当に初めてで、
けれど、あのクラウドファンディングで沢山の人を動かしたのは、登場人物、ジミーとマイでした。
………
初めてエイミーさんにお会いしたあの日、姐さんタイプの人かなと思えたあのエイミーさんが、まさかの青春物を書かれていて、ちょっと意外だったけれど。
あの日のエイミーさんの瞳は、少し強めで真っ直ぐで、
『ジミー』を読みながら、そのエイミーさんの瞳を思い出し、少し懐かしくて。
ジミーも、登場人物全ての人も、彼女の一部、そう思えてならなくて、
それが、なんとも眩しくてくすぐったい。
………
物語に息が吹き込まれた時、読み手が一つの体験をしたなら、
それは、初めての体験で、
読み手も共に味わう、自分だけの新しい体験。
その小さな体験が、時に本から抜け出し、読み手の傍らで静かに暮らし始めたなら、
それは本と人との大きな、特別な出会い。
昨日出会ったのは、そんな新しい出会い。
………
はじめまして、エミーさん。
ジミーとマイの向こう側に、エミーさん、あなたの優しさと美しさが見えました。
※エミーさん、素敵な物語をありがとうございました。そして、御出版、作家デビューおめでとうございます!
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