あなたは、そしてあなたのパートナーは「勤め先の文化」から逃げられますか?
あなたの家庭や職場には文化ってありますか?
で、それってどんなものですか?
繰り返し口にされるもの
親が繰り返し口にする言葉や振る舞いが、いつしか家庭のルールになって、それが家の規範になる
それは会社だって同じですよね。経営者や上司や先輩が繰り返し口にする言葉や行動は勤め先の規範になります
そんな規範が、やがて絆となってわたしたちを繋ぎ、一緒に笑い泣き助け合えるようになります。そんなものがわたしたちを家族にしてくれて、わたしたちを働く仲間にしてくれます
それが、家庭や勤め先の文化です
「文化」のもつパワー
もちろん、わたしたちは法を犯したりはしません。たとえ揺れても踏みとどまります。なぜって、刷り込まれた規範がちゃんとあるのですから
けれど、その文化が、時にわたしたちを暴走させます
たとえ悪いことと知ってはいてもそこから抜け出せなくなってしまう、そしてまさかの法を犯してしまう、そんなことがあるのです
そんなものに巻き込まれると、人はきっとわかるはずです
たかが企業文化などとはあなどれない、と
なぜって、文化は、時にひどく人を縛るのですから
コンプライアンス
そこでコンプライアンスなのです。そう、それは近頃わたしたちの周りでよく聞く言葉の一つです。たとえば、
コンプライアンス 内部統制 J-sox 内部監査
などなど
こうした言葉は、いずれもアメリカからやってきています。といってもそっくり同じというわけではありません
で、わたしたちはこのコンプライアンスを法令遵守と訳しがちです。けれどこの言葉、それだけじゃ収まらないんです。実はコンプライアンスには大きく分けて2つの意味があります
☑ 犯罪を防止するための社内のシステム作りをすること
☑ これから起こるかもしれない危機に備える
そう、コンプライアンスには、社内ルールをつくることと、危機管理をすること、2つの意味が含まれているのです
このルールを最初に日本に紹介したのは経団連です。経団連は1991年「経団連企業行動憲章」※を制定しています
※経団連企業行動憲章(2021年5月4日確認)
経済犯罪を防ぐために
日本でおこる経済犯罪は一風かわっています。ご存知のように、社員個人の犯罪というよりも、集団でおこることの方がおおいのです
それにはちゃんと訳があります。決して日本人が従順だからってわけではありません。それはこの国の仕組みの問題なのです。それが年功序列。まだこの年功序列は完全にはなくなっていません。ですから、一人の人が同じ会社で働き続ける長さは他の先進国よりずっと長いのです。そこでわたしたちは繰り返し口にされる言葉を浴び続けます。それが規範であり文化となっていくのです
そんな閉ざされた場所で、売り上げや業績重視で倫理観の薄い文化がはびこっていたとしたら。ちょっと怖い話しですよね
けれど悲しいかな、人は犯罪と気づいても、それが集団でおこなわれていた場合、そこからなかなか抜け出せなくなります
だからこそ、経済犯罪をおこさないためのルール作りが必要なのです。そう、それは個人が集団の犯罪に巻き込まれないためのルール作りでもあるのです
世界標準のコンプライアンス
この米国生まれのコンプライアンスは、日本にだけ入ってきたわけではありません
いまや企業に国境はありません。されど企業犯罪は世界の至るところでおこります。そうした犯罪が上場会社でおこれば、それは世界の金融市場に大きなダメージを与えます。そう、企業犯罪は今や世界を巻き込む大事件へと発展していくのです
だからこそ、それを防ぐグローバルスタンダードなルールが必要なのです
グローバルスタンダード
いまや、国のルールは、その国独自のものではない、グローバルスタンダードな法律が少なくありません。もちろんそれはコンプライアンスだけではありません。「男女雇用機会均等法」も「同一労働同一賃金」も「パワハラ防止法」も、グローバルスタンダードです
この回では、音声配信とともに、コンプライアンスについてお話ししています。下の音声配信Stand.fmでは、映画「7つの会議」を通して、日本で起こる経済犯罪について、そしてコンプライアンスについてお話ししています。よかったら聴いてくださいね
この回でお話ししたのはコンプライアンスの一部です
わたしは今、「働き方や生き方」を女性の目を通して語る、そんな試みをはじめていますが、コンプライアンスは女性の働き方とも関係があります。ですので、これからコンプラが米国でどのように発展し日本へやってきたのか、そして、そうしたルールが女性の働き方にどんな影響をあたえているのか、そんなお話しをしていきたいと思っています
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