「錬金術」
「錬金術」
感覚の門を開きたるもの秘儀をすべて坩堝にて変容せり
滅々たる厳粛静謐空間の秘儀
死や眠りすら剥きだしにされたるおのが神経に震えつつ冷酷なる意に成す術なく従うのみ
魑魅魍魎共姿無き眼差しに怯えおののき凍りつくばかり
地獄の王その光景に憤怒と嫉妬羨望の閃光を放ち悶え狂い
自らの業火に灼かれ太陽黒点の涙となり銀河を超えて星々を砕く
嵐の如き流星群に四大の霊ども狼狽え乱心乱舞せり
人類と呼ばれしものその実体知らずのどかなり……..
輪廻地獄たるをパブロフの犬よろしく飽きもせず繰り返し空転せり幸いなるかな無限奈落恐怖を味わうよりは
怯えし賢者は亡霊共の気配を感ずれど我が身の影に執着し眠りは覚醒の錠剤とばかりに厳重に保管せり
深淵なる混濁に酩酊し覚者の有様日々朦朧微睡み観るか泡沫の夢是又泡沫の夢也