![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/143545209/rectangle_large_type_2_3ffcbb6f3023a181addfc28adf7b1a39.jpeg?width=1200)
近代絵画 (小林秀雄著・新潮文庫)レビュー
近代絵画 (小林秀雄著・新潮文庫)レビュー
小林秀雄が近代画家達の魂に親和しつつ即し即さず心眼にて描いた著作。特にピカソの章は彼自身の意識状態と重なっている。
比類なき魂の評論。「芸術家は最初に虚無を所有せねばならぬ」と。
「呪われた道」とは「虚無的世界観」の異名でもある。これは今日でも打破されてはいない。
ピカソの章は殆どの読み手には理解し難い内容である。
小林秀雄自身の想いが重なっているからである。
ただ、ピカソは相対的意識、虚無的世界観から脱してはいない。
人類史に於いて抽象表現が生じた根拠まで至らなかったからである。
この事情は今日に於いても変わってはいない。
近代絵画 (新潮文庫)
https://bookmeter.com/books/16601503レビュー
梅崎幸吉
https://bookmeter.com/users/1497426