夫のうつ闘病記⑥
友人とランチを終えると、すぐに電車に乗り自宅へ向かった。
子供の面倒をみれると夫は言っていたが、うつ闘病中であり、ふだん寝てばかりいる夫が本当に子供の面倒をみていられるのか不安になった。
家に着き、玄関を開けると子供の泣き声が聞こえてきた。
急いでリビングに向かうと、子供がソファの側で座り込み泣いていた。
夫はすぐ側で横になって寝ている。
「どうしたの?」
すぐに子供を抱き上げて、ケガをしていないか確認をした。ひとまず大丈夫そう。一体なにが起こっているのかがわからず、夫を足でつついて起こした。
「ごめん…寝ちゃってた…」
「何やってんの?!なんで寝てるの?子梅が泣いてるじゃない!自分で面倒みるっていったよね?!」
「ソファの上で子梅が寝ちゃったから、俺も床で寝ちゃってた…」
「小梅がソファの上で寝ちゃったのなら、布団に移動してあげてよ!今帰ってきたら、床に座り込んで泣いてたよ?ソファから落ちたんじゃないの?!」
「わかんない…ごめん…」
「ごめんじゃないよ!大怪我したらどうすんの?!」
「ごめん…」
夫の、のろのろとする返事にイラつくのと同時に、こんな状態の夫に子供の面倒をみさせてしまった自分にもイラついた。後悔もした。
うつ病が寛解するまでは夫には、子供の面倒をみてもらうことは絶対にしないことにした。
子供に大きなケガがなくて本当によかった。
なんでうちは、こんなことになってるんだろ。
急に虚しくなってくる。
知り合いの夫婦は、みんな共働きで家も建てて、会社では管理職となり、2人目も産まれて…仕事もプライベートも順調。
なのに…我が家は…なんで?
妬みの感情が湧き上がってくる。
しんどい。
つづく
夫のうつ闘病記⑦