還暦女子の短大入学にどれだけかかるのか。気になるお金の話
栄養学を学ぶために学校に行きたい。
それには「先立つもの」をなんとかする必要がある。
短大の2年間、どれだけのお金がかかるのか。
学生の間は原則、収入はない。そして入学する今年、60歳になるのだし、老後の計画もいっしょに考えておくことにした。
何度もシミュレーションした。後から、こんなはずじゃなかったと思いたくない。出ていくお金はどれだけで、手持ちの資金いくらあってと電卓をたたいては睨めっこした。
短大入学にかかる費用のうち、学費等は、
入学する私立短大の栄養学科では、入学金240,000円、年間授業料700,000円、施設設備費300,000円、この他に諸会費と実験実習費である。
さらに、これとは別に教科書と教材に60,00円程度がかかる。
短大の学費等にかかる費用は2年間で300万円を見積もっておくことにした。
この中から実際にかかった学費等を差し引いた余りは予備費にして、例えばパソコンの買い替えに使ったり、学校や授業に関わるもので想定外や急な出費に備えるお財布にする。
そして、生活費の方はというと、家賃や保険料、税金を除いてどれだけ必要になるだろうかと、使っている家計簿アプリでこれまでの支出を見たが、会社員時代の出費は参考にならないような気がして2年間の支出の目安が決まらない。
そこで、頑張りすぎない節約を心掛け、学校が始まってしばらく支出の状況を見て予算を立てることにする。
会社員時代に加入していた雇用保険は、離職して学生(=学業に専念)になると給付金は受けられない。雇用保険は再就職を目指す失業者の生活を支援するものだから学生になる自分には受給資格がない。明白だ。それでも、学費や生活費に少しでも役立てることができたらよかったのに、と思ってしまう。
雇用保険法の一部、例えば、スキルを身につけるために自己都合退職した場合の給付制限が短縮されたり、法改正が施行される。今後またさらに議論というのは進むだろうか。こんなことを考えながら、
私は学生になることで受ける恩恵にこそ感謝しなければならない。
私の家族は母と妹で、母は自分の年金で暮らしており、妹は会社員なので、有難いことに今のところ自分の所持金は自分に使える。
学生生活にかかる学費や生活費は、卒業までの2年間は貯金でやりくりし、卒業するときは学んだことを役立てる仕事を探し、年金を受け取れる65歳まで働くつもりでいる。
2年間の生活費は、毎月の出費を家計簿アプリを使って管理し、節約を意識した生活を心掛ける。
コロナ禍以降外食をほとんどしなくなり、自炊するようになったのでこのまま自炊を続ける。
本は大学の図書館の常連になり、
美容室や映画館は学割を使い、60歳になったらスマホはシニア割のプランに変更する。
会社員時代より計画的で有意義ななお金の使いかたができそうだ。
学生になれば会社員時代のような付き合いはないし、何よりこれからの2年は学業最優先の生活になるのだから、要らぬ出費は抑えられるだろうと思っている。
そう思ってはみても、何が起こるかわからない。起こったら、これはまさしく訪れた機会なのだと思うことにする。
私は、計画や予定、自分が決めても決めなくても、近い将来にも遠い未来にも期待をしないようにしている。
期待が外れるとどういうわけか、ものすごく落ち込む。スイッチが入ってしまうようだ。そして、期待は外れるものなのだからと諦めるようになるまで、スイッチが切れるまで、時間がかかることが分かっている。
だから、もうじきやってくる新しい変化に臆病だ。
それでも、ずっと頭の中で大きくなったり小さくなったりしていた短大での学びがいよいよ現実になっていくのは、期待するなと自分に言い聞かせても、それは無理な話だ。
写真:日本武道館 2022年1月