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「騒がしい男子クラスと静かな女子クラス」授業が楽なのはどっち?

たとえば以下のクラスがあるとしたら、高校の教員はどちらの「授業」を担当したいと思うだろうか?(担任ではなく授業のみ)



▶︎騒がしい男子クラス

体育後の授業では皆が汗だくで上半身裸になっているため第一声が「服を着て」になる。

夏場は冷房の温度設定を常に18度にしたがる。

教室内にむわ〜んとした空気が漂っていてなんだか臭い。制汗剤などの作られた香りだけじゃなくて、なんだかそこはかとなく臭い。

よくわからないがすぐに「うおー!」「ぎゃー!」などの雄叫びが聞こえて走り回る。
かと思えばバタッバタッと順番に頭が下がってお昼寝祭りが開催される。

教室内は散らかっていてぐちゃぐちゃになったプリント類が床に落ちていたり、泥のついた部活鞄が開いたままで転がっていたりする。

え、窓際に靴下が干してあるんですけど…

そしてたまに飛び交う下ネタ。
男子高校生といえばお決まりの下ネタ。



▶︎静かな女子クラス

チャイムが鳴るとそれぞれが席につく。

授業中は黙々と板書をうつす。
なんでそんなに丁寧なのと思うくらいノート作りに情熱を注ぐ。

それなりに盛り上がって賑やかになったとしても耳を塞ぐような金切り声などは聞こえない。

提出物は期日までにしっかり集まる。
しかも教員が声をかける前に生徒が自主的に声をかけ合い、職員室まで持ってきてくれる。

教室内はまあまあきれい。
せいぜい床に落ちている髪の毛の割合が多いくらいで全体的に整理整頓されている。

クラスメイトの誰かしらが誕生日を迎えるとプレゼントが飛び交う。
教室内のカレンダーにはいつの間にかクラスメイトの誕生日が記入されている。



極端だがどちらもよくある光景だ。

騒がしい男子クラスと静かな女子クラス。

さて、教員から見るとどちらのほうが授業をしやすいのだろうか?





答えは……





圧倒的に騒がしい男子クラスである。





稀に授業の編成で男子クラスと女子クラスができることがあるのだが、教科担当の教員たちは「男子クラスの授業を持ちたい!」「女子クラスに当たりませんように!」とよく言っていた。



理由はなぜか。



まず、男子生徒は単純だ。

感情が顔と態度に出やすい。
楽しければ笑うし腹が立てば怒る。

めんどうな嘘をつかない。
無理をして他人に合わせない。

ゲームにしても漫画にしても恋愛にしても基本的に自分の好きなことしか考えていない。

応援すると途端にやる気を出す。
褒めると素直に喜ぶ。

総じて対応が楽ちんなのだ。




次に、女子生徒は複雑だ。

感情を顔と態度に出さない。
表面的には喜んでいたとしても実は不愉快なのかもしれないしその逆もまた然り。
だから本人の様子を見てエスパーのように本心を読み取らなければならない。

「私はダメだ」と自分を卑下しながらも実は評価されることを期待していることがある。
しかし応援されたり褒められたりするとなぜかムッとすることもある。

他人の評価を気にするからこそ嫌われないように無理をして他人に合わせようとする。
結局うまく合わせきれずに塞ぎ込んだり悪口に発展したりする。

自分たちで作り上げた誕生日プレゼントの儀式にしても、プレゼントの内容を他者と比較したり祝われない子が出てきたりして不穏な空気が流れ、いつしか暗黒の儀式と化する。

感情が昂ぶると怒り泣きをする。
気分が秋の空以上にころころと変わる。

総じて対応がめんどうなのだ。


高校に勤める教員たちの共通認識。

男子生徒は楽ちん。
女子生徒はめんどう。

もちろんすべてがそうとは言わないが……

実際、友人と揉めるのも教員と揉めるのも保護者と揉めるのも、大半が女子生徒だ。

だからまあ共通認識にもなるだろう。



ということで、冒頭のクラスの例は極端だったが、男子生徒と女子生徒は扱いやすさという点において大きな差がある。

でも、だからといって男子生徒のほうが良いというわけでは決してない。

扱いやすさとは別に、楽しさやかわいさという点では、男女の差がなくなるからだ。

男女共に楽しくてかわいい。
それぞれの良さがある。


当たり前のことだけれど。

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