台湾東部、花蓮へ
台湾に行くと決めたのは何だったんだろう…。
5連休、どうせなら海外旅行、ヨーロッパまで行けないとしてもタイか台湾に行きたい。
そう思って調べると、雑誌の本編集長で旅の記事コンテンツ大量生産してたひとりっPさんにいきついた。
最初は、「台湾 深夜着」で引っかかった記事から気になって、何者?この人と読んでいくと、台湾・花蓮の海を紹介していた。
夏に台湾に行くなら、花蓮の海、七星潭へぜひ!と。
七星潭とは、なんとロマンチックな名前なんだろう…と思った。写真を見ていてもとてもきれいだし、きっと素敵なところに違いない…!と思った。
そして、台湾の桃園空港から乗る新幹線も気になる(実際には花蓮行きはほとんどが特急列車だったのだが)駅弁も食べてみたい…!とほぼ花蓮行きが決まった。
七星潭もそうだけど、花蓮という名前もなんか素敵。花に蓮とは、当て字とはいえ、アジア圏で蓮という言葉を使うくらいなら、どんな素晴らしい都市なのかと勝手に期待せずにいられない。
宿も取って、電車も予約して、花蓮に行くのはもう時間を待つだけ。
桃園空港に深夜に着いて、第二ターミナルまで移動してカプセルホテルに泊まって、朝シャワーをしてMRTの駅へ向かう。
まさか、このときは行くのに精一杯で買った切符と新幹線の便とにズレがあるなんて、思いもよらなかった。
高鉄桃園駅に着くと、あれ、どうすんのかな?チケットカウンターはどこかな?と思ってチケット情報が書かれた画面を見せながら駅員の男性に聞くと、画面の電車は台湾鉄道だから、こことは違うのだという。
separateと説明してくれた。
ここから桃園駅までは車で35分。タクシーを拾えてもまず電車の発車時間に間に合わない…。
ここであなたがとる最善の方法は、台北までこの高速鉄道(新幹線)で行き、台北から台湾鉄道で花蓮に向かえば良い と彼は言う。
親切に高鉄の窓口へ案内してくれた。その後も翻訳アプリを使いながら丁寧に教えてくれた。
あと15分後に発車する新幹線に乗ってたった二駅過ぎたら、乗り換えの台北に着く。
自由席はいっぱいで座れなかったが、すぐに着くから問題なかった。
15分の待ち時間、彼が案内してくれていなかったら、私は1人で改札の前にあったあのおいしそうなコーヒー買ってたな、とか思いながら、コンビニで買ったパンを食べ、りんごゼリーのジュースを飲んでいる時間の方が長かった。
あそこまで懇切丁寧に教えてくれたら、あのまま改札入るしかない。あのーコーヒー買いたいけど、と切り出せず、改札入ってエレベーターで優しい顔の手を振る男性にすぐ作れない中途半端な笑顔で返す。
台湾の人たち優しくて親切で、素朴な感じだった。もちろん、いろんな人がいたけど、全体的にまろやか。日本の方がたぶん、殺気立っているような気がする、駅とか人が多い場所では。
なんとなく物が盗まれるような気がしなかった。誰も私のことなんか疎んでもいないし、そうする必要もない、なんとなくそんな感じがした。たぶん、日本と同じで治安は良いし、日本人よりもどこかまろやかな感じ。もちろん油断は禁物だけど。
あっという間に台北に着いて、いよいよ台湾鉄道のチケットカウンターに行くと、遅れたけど次の10時発の電車に乗れば良いという。
行き先は花蓮と書いてないから大丈夫かな?と思って他の人にも聞いたけど、やっぱりこの電車に乗るべきだと言う。
ホームに向かい、電車を待つ。
ほどなくして、電車に乗ったが、やはり車内の電光掲示板でも花蓮の文字がない。とりあえず、花蓮の手前まで行って、その後何かあるか、それとも次の特急が来るまで待つか。行ってみないとわからない中、何度も掲示板を見ながら、ここではもう繋がらないネットを疎ましく思いながら。amazonで買ったeSIMがダメで、空港で買えなかったSIMカードを思い。
ただ、スムーズにいかない旅は出会いの連続。
遅れて乗った特急が最終目的地のナンアオに止まると、あと30分で花蓮行きが来るというので、トイレに行くがてら駅をいったん出ると、本当にローカルな景色だった。
駅を出ると、屋台で焼き鳥やソーセージを焼いているところがあった。太った女性が焼いていて、それを待っている女の子の雰囲気からして、おいしそうな予感がした。
ちょうどお腹が空いていた。
お腹いっぱいになったはずのこんにゃくゼリーとパンはすでにお腹から消えていて、日本から持ってきていたカロリーメイトも車中で食べてしまった。
どれを選べば良いかわからず、焼き鳥だったらまぁいいだろう、ともう一つ、特に色が付いていないソーセージを頼んだ。
私が選んでいる間にも小さな女の子がやってきて先に注文した。
私の後にも男の人が来た。
あまり人は駅前にかかわらずいなかったものの、この屋台に人が集まっていた。
トイレに行って化粧して、日焼け止め塗って、屋台寄って焼くの待ってお金払ってたら、30分の待ち時間はそれほど長くもなかった。
後にも先にも、台湾で食べたどんな屋台より、どんなおいしい食べ物よりもこの焼き鳥とソーセージがおいしかった。
ほどよく皮がカリッとしていて、辛くて、旨味がおいしかった。
しかもここが一番安かった。地元の人しか来てなさそうなこのナンアオという駅前では、人もまばらで、花蓮みたいにきれいな街でもなかった。
ようやく花蓮行きの電車に乗って1時間ほどすると、最終目的地の花蓮に着いた。
東側最大の都市と地球の歩き方にあった気がする。
それなりに整備された駅前を歩いていると、おじさんに話しかけられ、ホテルまでタクシーで100元で行くという。それならと乗せてもらい、ホテルに着いた。
ホテルは写真にあった通り、バスタブが付いていた。台湾では、バスタブ付きでも6000円〜泊まれるらしい。
設備はとても良かった。
人なつこいオーナーで、自転車を使えば良いと言われて、結局台湾でgiantのクロスバイクに乗ることはなかった。
giantのレンタサイクルできるお店の近くだからとこのホテルにしたのだけど、あいにく着いた日は閉まっていて、次の日も雨予報と開店時間が重なるため、訪れることはなかった。
オーナーから借りたgiantはママチャリだったけど、とても走りやすかった。
1時間くらいは走っていたけど、全然平気だった。
加えて台湾、特に花蓮では自転車の運転がしやすく、花蓮駅では自転車を運ぶ人もよく見かけたから、自転車で移動する人も多いのだろう。
初日は結局雨で海まで行けず仕舞い。
だったけど、なんとなくゆるりと、公園やら夜市やら、カフェやらを回った。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?