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「好きなこと」のもつパワーと、「やりたくないこと」をやる影響 ①
ここ数年で、自分の好きなことを仕事にするという考え方は、一部の人たちが実際に人生で実践して取り入れたことによって定着したように思います。
もちろん全ての人が好きなことを仕事にしてはいませんし、多くの人がその生き方をしているかもわかりません。ただ、数十年前よりは、自分の好きなことを人生の中心において、人生の見直しを図り、生き出した人も増えたように感じます。
実際に、メディアでも、大好きなことをすることが人生に良いものをもたらすと取り上げられることがあります。私自身も、幸せな人生を考える上で、その人が充足感を感じられるものは大切だと思っています。
心が湧き立つようなもの、気持ちがワクワクするもの、静かな高揚感を伴って楽しみになるもの、こういった分野や行動が何かを自分で理解して、日常の生活の中に埋め込んでいくことで、自分が満足を感じる時間が人生全体の中で増えていく結果、幸せな状態に近づいていくように思います。
そのため、自分の大好きなことを見つけて、それほど好きでも嫌いでもない仕事(もしかしたら人によってはやりたくない仕事)が終わった後や休日に好きなことに取り組んだりしている人もいるかもしれません。自分が見つけた(気づいた)自分の好きなことは、自分自身に十分に良い影響を与えています。
しかし、好きなことの持つパワーは、やりたくない仕事で疲弊した自分と自分の心を回復させるだけのものではないようです。自分のことを癒して、ゼロに戻すだけではありません。自分の体験と通してやりたくないことを1日の中で多くやっていた時と比べて、好きなことをやることで、それぞれの影響を肌感覚で感じました。
やりたくないことをやっている時は、ある種自分自身に対して虐待をしている状態とも言えるかもしれません。やりたくないことを自分に強いて、その代わりに必要なものを手に入れている。
それがお金、世間体、他人からの評価など社会的に評価の対象になりやすいもののために、自分を犠牲にする状態です。社会の中でできるだけ高評価を得られるようにする一方で、自分の本心は押さえて自分自身をありのままでは表現しない。
こうした状態の時、表面上は笑顔、良さそうな雰囲気、綺麗な服装などを纏うことができるのですが、どうしても長期的には自分の心の奥深くにストレスと犠牲感が次第に蓄積されていくように感じます。そしてそれは長い年月を経るに従って、人生の表面にも浮上していきます。その形は色々あると思っています。
・病気として身体そのものの機能が低下していく。
・精神的に苦しさと辛さが増していく。我慢できる時は無感覚として何も感じない状態となる。人を見て急に怒りたくなったり、羨ましくなったり、悲しくなったりして不安定な状態となる。
・お酒、甘いもの、ある種の人間関係に対して依存的になる。
(②に続きます。)