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59歳、思いつきで1人旅してみた (和歌山熊野古道編)Part1

1.旅の行先をサイコロで決める!?

サイコロきっぷをご存じだろうか?
JR西日本の企画切符で、なんと平日たった5,000円でサイコロの出た目(旅先)までのJR新幹線・特急指定席往復が利用できるきっぷなのだ。

行き先は、大阪発で、博多、津山、富山、白浜のどこか。

まずサイコロにチャレンジできる抽選に申し込み、ワクワクして待ちます。
そして、無事当選!

次にサイコロにチャレンジして行き先を決めます。

どこもちゃんと旅行としては行ったことなかったので、どこが当たってもよかったけど、博多往復新幹線って普通に買えば3万するので、それが5,000って超絶お得です。

でも、ちゃんと当たる確率があって、博多は1/9、白浜が 2/9、津山が1/3、富山が1/3の確率。

えいーーーっ!

コロコロコロ・・・

ジャジャーーーン!!

「行き先は白浜に決定!」

なるほどー。白浜かー。
まあ白浜も行ったことがなかったし、未知の旅なら歓迎です。

2.交通手段の検討1

丹後から和歌山って遠いんですよねー。
だからなかなか行けない場所でもあるのです。

それが大阪からは特急で行けるのだから、超ラッキーです。

そもそも、なぜ今回の旅を「サイコロきっぷ」に委ねたのかというと、気ままな一人旅にはなるべくお金をかけたくないので交通手段が悩みどころだったのです。

前回の大分旅は、「さんふらわあ弾丸フェリー船内2泊込往復1万円」という超リーズナブルプランを見つけたのでかなりの遠方まで行けたのですが、丹後から公共交通機関で遠くに旅するのが中々のチャレンジなのです。

まず浮かぶのが「青春18きっぷ」ですが、特急に乗れず、普通列車しか乗れないと丸1日かけても東は岐阜、西は島根ぐらいまでしか行けません。しかも日本海に沿った路線では行き先、本数にも限りがあり旅の選択肢が極端に狭いのです。となると知らない町にたどり着くにも限界があって、それもただただ1日中電車に乗って、となります。

次に長距離バスですが、これもUSJだTDRだとメジャーな行き先が多くて、なかなか59歳男性一人旅にマッチする旅の組み立てが難しい。それに夜行バスってけっこう疲れるし…。

次に飛行機です。LCCのさらに格安チケットを狙えば、意外に1万円以内でも遠くに行けそうだし、飛行機旅はワクワクできそうです。ただ、格安チケットの販売タイミングがわからなくて、今回はチャレンジできませんでした。次回がもしあれば、空の人になっているかもしれません。

飛行機に関しては、韓国や台湾といった海外も時期によっては、国内よりも安く行けそうなんですが、さすがに家族を残しての海外一人旅はまだ躊躇しています。ただ、これも弾丸日帰り旅とかならそのうちあるかもしれません。

最後にただお金をかけないなら、車でドライブ旅もありなんですが、1.運転中のんびりできない、2.事故のリスクがある、3.本が読めない、という理由から今回は除外しました。

と、相変わらず前置きが長いのですが、、、

ここまで読んで頂ければ、おのずと、そもそも、なぜ今回の旅を「サイコロきっぷ」に委ねたのかわかってもらえたと思います。

ということで、いざ白浜へ!

なんですが、まだ交通手段の悩みは続きます。

3.交通手段の検討2

さいころきっぷって、往復特急の指定席乗れるし、行き先どこかわからないのもワクワクだし、いいこと満載なんだけど、大阪発着なんです。。。

そう、次は丹後から大阪にどうやって行くか、です。

せっかくメインの交通費を往復5,000円に抑えたのに、大阪行くまでにそれ以上かかったらちょっとイヤじゃないですか?

で、まず考えたのが直通バス。
これって家に近いバス乗り場から大阪駅まで行けて一番楽なんですが、往復7,000円。
うーん、ここは5,000円以内に抑えたい…。

ここも大阪まで車で下道で行くのが一番安そうなんだけど、さすがにしんどいし、駐車料金も考えるとそんなに安くもならなさそう。

そこで選んだのが福知山まで車で行く案。
そこから電車かバスで大阪に向かうのがなんとなく安そう?

で、最終案として、
自宅~福知山 車で50分
akippa駐車場2泊で600円
福知山~大阪駅 大阪バス 1700円×2
に決定。
これでガソリン代入れても大阪まで往復5,000円以内に収まりました。

4.旅先の検討

前回の大分旅は、大分に着いてからを全くのノープラン、思いつきで旅したのですが、今回は宿泊先も決めないといけないので、しっかりリサーチをかけて準備を整えました。

白浜って、調べてみると、一人旅にむかなそうなんですよね。。。。。。

博多なら夜の屋台行ってみたいな、とか思っていたのですが、いざ白浜に決まり調べてみると、白浜ってアドベンチャーワールドやら、ビーチリゾートやら、華やかで家族向けっぽい。
泊るところも旅館とか温泉宿じゃなくて、しゃれたホテルとかペンションみたいなところしかなさそうだし。。。

せっかく日本海から太平洋まではるばる行くのですが、華やかな海はなんか違う。

59歳一人旅らしい旅の組み立ては難しそうです。

白浜に一人旅はハズレだったかな、、、と思い始めていたのですが、それでもせっかくなんだから、一人旅にふさわしい、鄙びた、秘境っぽい所はないのか、とgoogle mapを眺めまくってると、、、答えは山の中でした。

✨✨「熊野古道」✨✨

熊野古道って気にはなりつつも、丹後からは遠くて行けない場所、と思っていました。
どちらかというと、奈良の吉野と三重の伊勢の間ぐらいのイメージだったのですが、地図で見てみると和歌山からもバスが出ていました。

サイコロきっぷは大阪~白浜までなのですが、一つ手前の紀伊田辺駅で降りればそこから熊野古道行きのバスに乗れそうです。

しかも、古道を歩いた後は、ちょうどいい感じの秘境っぽい温泉も見つけました。
まさに一人旅にぴったりです。

ということで、サイコロ旅、「いざ白浜」からの、「初めての熊野古道&日本最古の温泉旅」に出発です!

5.出発の朝

2024.10.22(火) 06:08

朝焼けの福知山駅

朝焼けの中、福知山駅近くのakippa駐車場に車を停め、駅前のバス乗り場に向かいます。
6:30福知山発大阪行きニュースター号。
これから大阪まで約2時間のバス旅。平日でもあり、お客さんは7,8人でゆったり。

一人旅は基本、デジタルデトックス旅なのでスマホは切って本を楽しみます。
今回の旅のお供は、
「老人と海」(ヘミングウェイ)、「11/22/63」(スティーブン・キング)
洋書気分です。

今回は、バス2時間⇒電車2時間⇒バス2時間とひたすら公共交通に乗るので本もゆっくり読めるかな。

9:45 約10分遅れで大阪桜橋駅JR高架下のバス降り場に到着。
JRみどりの窓口に向かい、サイコロきっぷの予約票で往復の乗車券、特急席指定券を発券してもらいます。企画切符なので変更はききません。

サイコロきっぷ

6.大阪屋で朝ごはん呑み

無事、切符ゲットし、特急の乗り場も確認したので、朝ごはんに向かいます。
大阪駅の通勤の人波を突っ切って、新梅田食堂街の「大阪屋」さんへ。

新梅田食堂街 大阪屋

まだ10時前なんですが、ここ大阪屋さんでは朝から飲めるんです。

とりあえず、朝定食からとろろごはん350円と生ビール520円。
昼からは立ち飲みになるみたいですが、朝は普通に座って食べれます。
隣の人が頼んでて美味しそうだったので肝焼きと、大阪らしい紅しょうが天もつけて。

生ビールととろろご飯
肝焼きと紅生姜天

私は、生ビール1杯で十分だったのですが、まわりのお客さん(常連さん?)は、朝からがっつり日本酒やら、瓶ビール何本も空けられててなにやら幸せそうです。

朝からしっかり食べて、飲んで満足度高いスタートを切れました!

紀伊田辺に着いたらまたすぐバスなので、お昼はお弁当買って電車でかなあと思っていたけど、朝ごはんで思いのほかお腹いっぱいになったので、なにも買わずに駅に向かいます。

7.くろしお7号

乗るのは「くろしお」なんですが、はるか、くろしおの乗り場が新しいホームでけっこう歩きます。
くろしおは、時間によってはパンダ仕様やパノラマ車両があったりするようですが、今回乗るのはごく普通の特急で、車内販売などもないようです。

10:18 定刻に大阪駅を出発。
車内は7割ぐらいの乗車率で、隣は男子大学生の4人組でした。
最近、若者のファッションが気になっていて、今どきはこういう恰好なのかと観察。
いまどきジーンズ(Gパン?デニム?)履いてるのっておじさんだけ?ってことに最近気づき、げんじチャンネルでおじさんコーデを学んで、今回の旅は黒のワイドのパンツに黒の靴に統一してみた。
普段は、履きやすくて楽なメレルのモックシューズを履いているのですが、今回は古道を歩くので、軽そうなモズのトレッキングシューズにしました。なかなか軽くて歩きやすかったです。
車両の一番後ろの席にしましたが、座席の前のポケットに「津波が予想される場合のお願い」が…。
パンダかわいいんですがシュールです。

津波のお願い

大阪を出て、次は天王寺。
昔、近くに住んでいた時代もあって、その頃から景色は激変しているのだけど、それでもなんとなく大阪の街並みは懐かしくてホッとします。

湯浅駅ではしょうゆ発祥の地の看板。ゆあさ醤油って歴史あったんだね。

紀伊由良駅では由良みかんの看板。こっちで由良みかんと言えば丹後由良なんですが、紀伊由良と丹後由良って関係あるのでしょうか。どちらもみかんがあるので、ゆらとみかんにも関係が?

などと、車窓を眺めながら列車旅を楽しんでると、目の前に広大な太平洋の景色が見えてきます。

いつも感じるのですが、日本海側から太平洋側に来ると、まるで違う国に来たぐらいに日差しの明るさが違います。日本海は日本海できれいなんですけどね。
(続く)

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うまっち
京都北部の山あいの小さな集落にただ1軒の小さな百貨店から田舎の日常を書いています。子供達に豊かな未来を残すためにサポートよろしくお願いします!