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黒こんにゃく白こんにゃく

#日本一小さな百貨店の物語

こんにゃくの色は何色だと思いますか?

スーパーでも白いコンニャクと黒いコンニャク両方見たことあるかもしれません。

関東は白いコンニャクで、関西は黒いコンニャクが普通だとか、いや滋賀は赤コンニャクだとか地域でも色々あるかもしれません。

スーパーとかで普通に売ってるコンニャクは蒟蒻芋からじゃなくて蒟蒻芋を製粉した粉から作るので白いコンニャクになるんですが、昔のこんにゃくっぽくひじきとかの海藻を混ぜて黒いコンニャクを作ったりするそうです。

昔はみんな蒟蒻芋からこんにゃくを作っていました。つねよしのこんにゃくも昔ながらの作り方で地元の畑で育てた蒟蒻芋を茹でてこんにゃくを作っています。

この蒟蒻芋から作ったこんにゃく、スーパーで売ってるコンニャクとはまったく別物なんです。

蒟蒻芋っていうぐらいだから芋の仲間なんだろうけど芋なのに芋じゃない。
そう、ぁあ芋だったんだろうなぁっていう芋らしさもありつつ、それをこんにゃくというぷるぷるの食感に仕上げたことによりまったく新しい食べ物に生まれ変わっているのです。

ちなみに蒟蒻芋、見た目は一本ツノの生えたオニの頭みたいな感じなんですが、茹でてホクホクしてる芋をそのまま食べるとエライ目にあいます💦
アクが半端なくて舌がビリビリにしびれます。

こんにゃくが出来上がるまでにはこの茹でた蒟蒻芋をミキサーでドロドロに潰して凝固剤を加えて練ります。それを型に入れてこんにゃくの形にしたら沸騰した釜で茹でて出来上がりです。
このアツアツ出来たてのこんにゃくもめちゃくちゃ美味しいです。

生芋のこんにゃくはまずはお刺身がオススメ。薄く短冊に切ってわさび醤油で頂くとまるっきりトロのお刺身みたいな味わいです。
初めて食べたときは衝撃でした!

正直コンニャクなんてそれまで別に好きじゃない、というか好んでまで食べようとは思わない食材だったのに、田舎にはこんなに美味いものがあるのか!と思わず叫びたくなるくらいの衝撃でした。

正しい生芋こんにゃくの食べ方は、
まずは茹でたてをそのままプリッとかぶりつく
次に薄く切ったのをお刺身風にわさび醤油で頂く
残ったらおでんや煮物にしてじっくり味がしみたこんにゃくを頂く
とそれぞれの食べ方を楽しめます。

さて本題の黒こんにゃくと白こんにゃく

生芋から作るときも芋の皮をきれいに剥いてから茹でるので出来上がるのは白いこんにゃく。
でもその剥いた蒟蒻芋の皮を練り込んで作るのが黒い皮こんにゃくなのです。海藻で色をつけた黒コンニャクは見た目だけ似せた疑似黒コンニャクだけど、蒟蒻芋だけで作った皮こんにゃくは正真正銘の本物の黒こんにゃくです。
この皮こんにゃく、残念ながらあまり数が出来ません。
白いこんにゃく100枚作るのに黒いこんにゃくは5枚だけとかめっちゃ希少なんです。

で、この黒い皮こんにゃく、蒟蒻芋の独特な風味があって「これぞ蒟蒻!」という味なんです。一度食べるとクセになる感じです。
ただ数も少なくてめったに出ないシロモノなので、万一田舎のお店とかでこの黒いこんにゃくを見つけたら是非試してみてくださいね。

基本的にこんにゃくのシーズンは寒い時期だけ。
暖かくなるとこんにゃくも終わりです。
食べ物とともに季節も移ろいます。

つねよし百貨店
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