婚活に大切なのは自己肯定感、でもそのために必須なのは他者肯定力
私が婚活していて一番課題だったのは自己肯定感を保つことだった。
今は結婚していて二人の娘もいる身なので客観的に振り返ることができるが、婚活しているときって要はパートナーがいなくて探している段階なので、自分は評価される側、値踏みされる側なのだという感覚にどうしても陥りがちである。
でも逆の立場も考えてみたら、相手である異性の側だって「値踏みされてる」という意識からは逃れられないものである。
そういうときに結局大事なのは、「あなたのこと、漠然とですけどいいなと思ってますよ」というオーラを漂わせること。
この「漠然とですけど」っていうのが実は大事なところで、何も具体的な根拠とかなくてもいいのである。
一生懸命にしゃべる姿がいじらしいとか、私と話すのにちょっと緊張しているように見えるところが微笑ましい、とかでよくて、要はあなたのことをポジティブに私はみていますよという気持ちが大切なのである。
でもこれは婚活だけじゃなくて、家族との関係も、友達づきあいでも、職場の人間関係でも全てにおいて言えることだと思う。
私たちは、自分の自己肯定感を保つために「まわりからポジティブに評価してもらいたい」と思ってしまいがちだけれど、実は自分を好きでいることで自己肯定感は自然と高まるし、自己肯定感がある程度安定していると相手を上から目線で見るのではなくて、肯定的にとらえることができる。
そして他者を肯定的に見ることができるというその事実から、自分のそういう感性って素敵だなって思えるし、そのことで自己肯定感も自然に高まる。
どちらがニワトリでどちらがタマゴなのかわからないけど、とにかく自己肯定感と他者肯定力はループになって相乗効果をもたらすものだと思う。
「私は自分が大好きだけど、あなたのことも素敵だなと思っている、そしてそういう感性をもつことができる私ってやっぱり自分でもいいなって思う」という思考は、こうやって文字にして書き起こしてみるとちょっとナルシズムがかっているようにも感じてしまうが、「自分のまわりに漠然とした愛着とポジティブな感性を持つ」って人生をビビッドに楽しく生きるコツのような気がする。
「周りにポジティブな感受性を持つ」って具体的に一体どうするの?って思うかも知れないが、とりあえずはnoteの世界で片っ端から気になったタイトルの投稿を閲覧しに行ってみるとよいエクササイズになる。
どの記事も、「この人の素敵なところはどんなところだろう?」っていう角度から読みに行くと、大抵何かしらは自分の感性にぐっとくるものに出会えたりする。
最近の私の例でいうと、「ジョーカー:フォリ・アドゥ」という映画を観に行っていろいろ感じるところがあったのでnoteでレビューをいろいろ見ていたのだが、その中で主人公のアーサーに惚れ込んで熱いレビューを書いている人に出会った。とても参考になったので他の記事もつい読み込んでいたら、「お友達に何でも好きなものを編みぐるみで作ってあげると言われて迷わずダイオウグソクムシをリクエストした」という一節を見つけて、私はその人の斬新な感性にぐっと心をつかまれてしまった。
直感的に、この人ぜったい素敵な人だ!ってわかった。
ちなみにその投稿主さんは同年代の同性なので別に恋愛的などうこうっていうものではなくて、純粋に人としての好奇心である。
でもダイオウグソクムシはきっかけにすぎなくて、それを切り口にその人の世界観をのぞき込むような感覚が実は私にとって大切で、そこから見えてくるその人の独自の感性が私にとっては上質なコンテンツでありエンターテイメントなのである。
その気になって自分から「いいとこ探し」の気持ちでいろんな人の感性に触れにいくと、世の中には素敵な人があふれていると思える。それはnoteというメディアに関わるようになって得た大きなメリットの一つだと思う。