ウルティマオンライン復帰アンケートの結果を見て感想(後編)
・前置き
先日の11月18日に元祖MMORPGウルティマオンライン(以下UO)の同窓会が行われました。
自分は毎月開催している飛鳥シャードの屋台街イベントで同窓会と併催という形で参加しています。開催までに運営の方々は告知、宣伝活動、HP運営など多忙な中で一生懸命活動しておられました。
その中で復帰者向けアンケートが実施されていました。
・・・実はアンケートの言い出しっぺ、質問項目の発案は私です。
その言い出しっぺの視点から今回のアンケートについて考えたことを書いていきます。
後編ではアンケート結果について書こうと思います。
アンケート項目について書いた前編もあります。
アンケート結果はこちら→https://uodosokai.loxol.work/questionnaire/
※アンケートは2023年11月いっぱいで終了しています。
・UOに復帰した理由
結果
1位・・・UOの世界が懐かしくなったから
2位・・・SNSや動画投稿サイトのUOの情報を見てまたプレイしたくなったから
3位・・・無料で基本プレイが出来るようになったから
「UOの世界が懐かしくなったから」がダントツの1位でした。
昔のゲームが見直されているという予想をした上での設問でしたが大体その通りなのかもしれません。その一方で「他のゲームに飽きたから」という回答はそれほどありませんでした。他のゲームも継続してプレイしている、或いは普段はそれ程ゲームをしていなかったけどUOの世界が懐かしくて復帰した、という事のようです。
個人的には2位のSNSや動画投稿サイトの順位が予想外に高かったと感じました。SNSや動画サイトは最近の新しいゲームの紹介だけではなくしっかりとゲーム文化に根付いた存在となったから、だと思います。
そういえば自分もレトロゲーのムービーは結構観たりしていますね。
3位の無料プレイが出来るようになったから、というのは1位にはならずとも無料化という影響は確実あった、という事だと思います。
これらの結果を顧みてからどうやってUOに人を戻そうという事を考えた場合、「UOの世界が懐かしくなったから」が1位というのは一番厄介な結果かもしれません。何故ならプレイヤー側から可能な良いアクションをあまり思いつかないからです。
どちらかというと2位の結果からSNS、動画投稿サイトでコンテンツを広めて多数の人の目に入るようにするという方が対策としては良さそうに思えます。UO同窓会が終了してからUO同窓会があることを知った、という人がチラホラいた事を考えるとまだ情報の拡散が不充分だったのかもしれません。ただそれについて現状では個人がマトモに動画等のコンテンツを投稿しただけでは閲覧数がそれほど稼げないという問題にも繋がりそうです。おのれグーグルめ。現実的にはSNSなど横の繋がりを維持しつつ地道に人脈を掘り起こしていくというのが良さそうです。というかそれしかない?!
一方で「昔のUOの友人に会いたかった」というのがそれ程多くないことを踏まえると人脈に対する執着はあまり無いのかもしれません。新旧問わずまた新しくUOで一緒に遊べる人がいればそのままUOの世界に居続けてくれそうです。
・今のUOプレイ頻度
1位・・・ほぼ毎日
2位・・・数日に一回ぐらい
3位・・・一時的な復帰のみ
「UOの世界が懐かしくなった」という人が多かった割には「一時的な復帰のみ」が少ないなと感じました。「ほぼ毎日」が半数強というのは予想外です。懐かしくなってちょっと復帰しただけでなく実際にプレイしたらハマってしまったのかもしれません。要するに一度復帰させてしまえば後はなんとでもなる。
・復帰して困ったこと
1位・・・UOのルールを忘れた、或いはルールが変わりすぎて分からなくなった
同率2位・・・装備品、アイテム、金銭の不足
・・・知人がいない
1位のルールが分からなくなった、というのは予想通りです。
というかずっと続けてきたプレイヤーも含めてUOのルールを詳しく分かっている人って少なそうです。自分は一度も引退していませんがやっぱりUOのルールについては自信がないです。
10年ぶりに復帰したというなら尚更ルールが分からないかもしれません。昔誰かが言いました、UOはルールを理解していくのもゲームのうち。
コメント欄にあるように情報集約サイトが無く、分からないことが調べられないというのもあるかもしれません。実際に「イベントの情報が分からない」、「ウェブ上での情報交換の場所が分からない」というのがトップ3には入っていないものの多く票を集めています。
また「知人がいない」というのも情報交換が出来る所が無くなってしまったからかもしれません。
上記の「UOに復帰した理由」でも挙げたようにSNSでの情報の拡散が必要なのと同時に役に立つ情報が集約されたサイトについても求められているという事ではないでしょうか。俺やってみようかな。ただ一人の誰かが全ての知識を持っていることは考えにくいので多くの人の協力が必要になりそうです。特に昔の事なんてネット上で記事が残っていないことも多いので調べようにも分からないことだらけになると思います。
日本公式のページも無くなってしまいましたし・・・
「装備品、アイテム、金銭の不足」が同率2位となっていますがそれに反して「家がない」、「モンスターが強すぎる」は順位が低めです。
その事から不足しているのは家や強力な武具よりももっとUOで生活するのに必要となる物なのではないかと推測されます。
パッと思いつくのはフルスペルブックとか修理DEEDとか、矢、包帯などでしょうか。あまりベンダーでの取り扱いが無く皆自分で調達出するようになってしまうのですが復帰したばかりの人には厳しいかもしれません。
これはUO過疎化による弊害と言えそうです。
・アカウントには課金していますか
なんと75%も課金しているという結果でした。一時的な復帰よりも本格的な復帰のほうが多いという結果ではないでしょうか。上記の今のUOプレイ頻度の結果とも一致していますね。
・まとめ
今回のアンケートの結果からUO復帰者を増やすために(ちょっと乱暴でしたが)分析し以下のようになりました。
・SNS、動画投稿で情報を発信して尚且つ広めていく事が必要。
・UOの情報を集約したサイトが望まれている。
・復帰者や初心者向けのアイテムなどが不足しているのでは。
UOの世界はリアルの世界と同様に進歩しながら歩んできたと思います。
フェルッカしかなかった時代では対人戦が行われていた中でも次第にギルドなどで集団化していき、そのうちに対人戦闘無しのトランメルが出来上がり安全な場所での定住が起きました。ムーンゲートが常時出てリコールで簡単に各地へ飛ぶことが出来、ペットに乗ることも出来て移動も便利に安全になっていきます。そしてアーティファクトの出現によって武具が強力になってモンスターに比較的楽に対抗することも出来るようなっていきます。さらに武具を強力にカスタマイズ出来る錬成も登場します。
しかし現実世界の経済や技術と同様にずっと急角度で成長していくのは非常に困難です。世界が成熟していくと勢いがなくなっていき、続いて人が離れていく事が起こっていきます。それを踏まえて今回のアンケートの結果を照らし合わせて見るとまだまだ出来ることがある、と思えるものの困難は多いと思えます。
今回の記事はあくまでも私が考えたものですし、データ数も84ということで完全な分析になっているとは考えていません。
参考程度に読んで頂ければと思います。
誰かが別の視点で分析してみるのも良いと思います。