A#3 アメリカで仕事探し初めて6週間の進捗報告と、ビザスポンサーの実情
最初の解雇3週間の段階からどのくらい状況が変わったかご報告します。前回はこちら。
今回は前回と内容や話の順序を変え、どういった発見があり、どのような方針で仕事探しをするのかについて触れていきます。また、ビザに関してもどういったことが可能かどうかわかってきたので、今後アメリカで就職を検討する方にご参考になれば幸いです。
6週間経ち、直近3週間の動きをざっとまとめると、ポジションの応募やネットワーキングを進めながら、
4週目:ChatGPTによって書いたメールで会えることになったコネのあるVIPクラスの人と面談、協力者たちのサポートを得ながらReferralが必要なところにお願いし応募数を上積みし、面接もポツポツ始まる。別の移民弁護士とも相談し、ビザの戦略が明確になってくる。それに伴い起業をすることも視野に入れ、会社名を考え社長名刺を作る
5週目:日系企業とのネットワーキングの場となる、イベントがあり、そこで名刺を配り、日系企業のアメリカにおける事業の理解を深める。また、JETRO(日本貿易振興機構)の活動内容を知る。初めての2次面接を行う
6週目:初めてのオファーが出る。更に多くの人と新たにつながる。起業に対してアイデアを徐々に煮詰める。事業会社を登記。
以上について解説しながら今回のトピックについて一つずつ触れてまいります。
どのくらいの結果が出ているか
前回同様の更新されたKPIです。
候補ポジション数:147 (+45)
内、応募済みのポジション:109 (+63)
内、結果の出ていないポジション:77 (-25)
内、面接を1回以上頂いたポジション:6 (+2)
不採用確定・応募断念したポジション:70 (+51)
オファー:1 (+1)
自分の就活に協力してくれている人:85人
協業しているヘッドハンターの数:29人
2月19日現在
ご覧の通り、ポジションは多少上積みしましたが、すでにめぼしいポジションは応募しきったため、勢いに陰りがあります。また、結果が徐々にわかりつつあり、不採用確定が劇的に増えました。そして、嬉しいことに、日系企業1社からありがたいことにオファーを頂きました。
どのような発見があったか
もともと「ビザスポンサー付き」という仕事が少ないことはわかっていましたが、どのくらい少ないのか、そもそもそこを狙うことが正しいのか、ある程度の目処がつき始めました。
今回、主に今まで自分が働いてきた医薬品・ヘルスケア事業と、それに特化したコンサルファームを主なアメリカ国内(非日系企業)での応募のターゲットとしていました。もちろん自分の強みを活かせるからです。その中で、自分から応募して今のところインタビューに進んだところはゼロです。60ポジション以上応募して面接ゼロなので、ここは不可能と判断し、今後はよほど強いコネ・サポートがない限り応募するのも無駄であると判断しました。
昨今では一人の求職者が膨大な数(数10から数100)の応募を打つため、企業側も一つのポジションに対し100以上の応募があることもザラで、当然一つ一つの応募に目を通すことはやりません。自動的にシステムを使って足切りをするのですが、おそらくその段階でビザスポンサーの必要な候補者は弾かれていると考えるのが自然です(アメリカで人事担当者の方ご存知でしたら教えて下さい)。明らかに過去の経歴が向こうのRequirement(応募資格)にマッチしているのに百発百中で弾かれているのはそうと考えざるを得ません。
求人サイトはアメリカではだいたい主流な求人用システムベンダー(Workdays, Taleo, SmartRecruiters, BrassRing) が応募管理システムを提供しており、すべて背景質問の一環として「今後あなたはビザのスポンサーは必要になりますか」という質問が必ず聞かれます。これに該当するのは応募人口の5%未満であると推定されることから、この人口を切り捨てても現在のホワイトカラー買い手市場では企業側はあまり困ることがありません。
ですので、前回の記事ではオファーまで行く勝率は0.5~2.5%と推定しましたが、この普通のアメリカ国内企業では0に限りなく近いと考えることが自然です。そもそもアメリカで永住権も市民権も持たない外国人が普通の仕事でビザのスポンサーを得ることは絶望的と言うことがわかりました。
色々知り合いと話している中で得られている情報では、MBAを卒業すればそれに付随するOPTで1年or3年働ける、という制度がありますが、そういった制度で仕組み作られたリクルーティングでポツポツ仕事が見つかるかも、位の感覚で、中途採用、特にポータビリティのあるH-1B以外ではほぼ不可能ということがわかりました。
インタビューや上記1件のオファーに結びついたのはほぼすべてが日系企業でした。こちらのページで紹介しましたが、日系企業はアメリカとの貿易協定国という位置づけで、E-1(貿易関係者ビザ)もしくはE-2(投資家ビザ)という、抽選を必要とせず発行のタイミングも縛りのないとても使い勝手の良いビザが申請可能です(下記記事参照)。
こちらの有料記事で紹介したエージェントさんたちも、すべてが日系企業をターゲットとしている、ローカルのヘッドハンターとは全く違った日系ヘッドハンターのみでした。
今後の方針
普通にLinkedInや企業のサイトの一般的な求人募集はよほど強いコネが無い限り、もうやめようと思います。今はゼロですが、仮に1つや2つのインタビューにありつけたとしてもそこからさらに1次、2次面接と進むに連れ勝率はまた下がりますし、もうすでにめぼしい製薬やコンサルのポジションは応募済みなので、時間投資に見合った結果が期待できません。
前述の日系エージェントから引き続き新たな日系企業の募集があった場合は検討し、マッチングが良いところに応募しようと思います。
2.で良い仕事が見つからなかったケースを想定し、一度日本に帰国し体制を立て直し、自分の会社を起業し、投資家としてE-2ビザを申請するという新たな道が移民弁護士との相談で開けました。こちらも並行して検討していきたいと思います。
もしこれ以外に「こういった案があるよ」というアイデアをお持ちの方はぜひ教えて下さい!
続編はこちら
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