Co-ed Cafe vol.26「キャリア教育」
3/4(金)に26回目を迎えた(株)weclip主催のコエドカフェ。一般企業の方、小学校の先生方で「キャリア教育」について意見交換しました。
■そもそも「キャリア教育」とは
先生方であれば一度は聞いたことのある「キャリア教育」ですが、参加者の一般企業にお勤めの方からは「初めて聞きました」という声も聞かれました。
文部科学省のHPによるとキャリア教育は「子ども・若者がキャリアを形成していくために必要な能力や態度の育成を目標と する教育的働きかけ」と定義されています。そして、キャリアの形成にとって重要なのは、自らの力で生き方を選択 していくことができるよう必要な能力や態度を身に付けることにあり、したがって、キャリア教育は「 子ども・若者一人一人のキャリア発達(※1 社会の中で自分の役割を果たしながら,自分らしい生き方を実現していく過程)を支援し、それぞれにふさわしいキャリアを形成していくため に必要な能力や態度を育てること」を目指すものである、とも書かれています。
(※1 中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について(答申)」(平成 23 年1月 31 日))
■なぜ、今「キャリア教育」なのか
学習指導要領の改訂でキャリア教育がカリキュラムに組み込まれました。これは少子高齢化、終身雇用制度の崩壊など日本の社会構造が変化してきたこと、人間関係の構築がうまくできなかったり、自ら意思決定できない、自信がもてないといった問題が学校現場でも増えてきたことが背景にあるようです。きっとこれを読んでいただいている皆さんの職場でも思い当たることがあるのではないでしょうか。
社会的背景を知るだけでも「社会で活躍するための基礎的・汎用的能力の育成を目指すキャリア教育」が新たに組み込まれたのも納得できます。
■現場では何が行われている?
では、実際に学校現場では「キャリア教育」として何が行われているのでしょうか。この3年、キャリア教育の担当をされている小学校の先生は「キャリア教育はなにも特別なことではないんです」と前置きした上で小学校の実態を教えてくれました。
「どうしてもキャリア教育と聞くと中学生、高校生のときの「職場体験」をイメージしがちですが、日々の授業の中でもキャリア教育は行われています。例えば2年生の生活科の学習で町探検に行き、お店の人のインタビューしてお店や地域の実態を知ること、道徳の学習でこれからどんなことを大切にして生きていくかを考えることもキャリア教育なんです。」
また、別の先生からも以下のようなお話をいただきました。
「算数の学習で友達と一緒に課題解決したり、縦割り班活動(同じ学年ごとではなく、1〜6年生までが集まって定期的に交流する活動)で年齢の違う人とコミュにケーションをとることもキャリア教育になっていると思います。」
お二人のお話からも分かるように、「キャリア教育は特別なものなのではなく、それが目指す育成すべき力は普段の授業の中で育まれるものであることに自覚的になること」が大切なのだろうと思います。
■終わりに
コエドカフェの最後にお一人ずつ感想を述べていただいたのですが、その中でも印象的だったのは「具体的に学校で家庭で何ができるのか話してみたい」というものでした。
今回は先生方を中心に実践されていることを共有していただいたのですが、それらを知った上で、また社会的背景からキャリア教育が注目されている、重要視されているという実態も踏まえて、我々大人が子どもたちに施せることは何かについて引き続き対話していくことが求められているのではないかと思います。
子どもたちの幸せのために、まずは大人がアクションを起こしていきましょう!!
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