連続の中の非連続
小学生の頃から私はなぜかその日の日付をノートに書く瞬間がたまらなく好きだ。
新しい日が始まるというワクワク感なのだろうか。新しい行に日付を書き込む。この瞬間が大抵、もっとも気分がいい。
過去にはノートを開いて、なぜか前日の日付だけが書かれていて中身がないなんてこともあった。日付を書いたあと、何が起きたんだっけ。一日前のことなのに思い出せなかったりする。
さて、昨日、同僚のプレゼン発表が始まるのを待つ間、パソコンに映し出されたその人のプレゼン資料の表紙をぼーっと眺めていた。そして急に目の焦点がそこに書かれていた日付にピタッと合った。
その瞬間、気づいてしまった。
今が2021年だということに。
いやもちろん、たしかに新年を迎えてお雑煮もどきのようなものは食べたし、ハッピーニューイヤーとたくさんの同僚にメールを書いたのは覚えている。壁掛けと卓上のカレンダーだってしっかり今年のものである。
でもなぜか2021という数字が自分の腑に落ちていなかったのだろう。
それで自分のノートを見返してみた。先月働き始めた時に新調したものだ。2020/12/14から始まって、2020/12/15、2020/12/16、と順調に続いていって、クリスマスとボクシングデーは飛ばして、2020/12/29、2020/12/30とあった。大晦日は有給を取った。
その次は?と思って見ると、
2020/01/04だった。
その次の日は2020/01/05、2020/01/06、2020/01/07、2020/01/08・・・・・、2020/01/26まで続いていた。
あまりの見事な連続性に我ながら感心してしまった。いや、むしろ非連続性と呼ぶべきなのか。
そして、ある種の高揚感と共に、新しい行に2021/01/27と書き込んだ。
私の2021年はここから始まると思ったらすごく嬉しくなってしまった。それと同時に気づいてしまった寂しさのようなものも少しだけあった。