フィードフォワードで、乗り越えろ。
こんにちは、プロフェッショナルコーチの堀です。
今日は、自分の身に起きたとっても辛い話を交えながら、どうやったらその”辛いこと”を乗り越えられるかを書いていこうと思います。
みなさんも、仕事や生活の各場面で、いろいろな辛いことに出くわすと思います。個人差はありますが、プレゼンに負けたことをとてもつらく思う人のいるだろうし、上司に叱責されたことをつらく思う人もいるでしょう。生活だと、夫婦関係がうまく行かないとか、家族との死別とか、人生の局面局面で、人は”辛いこと”に出くわします。
でも結論、みなさんが”挑戦する気持ち”や”前に進もうとする気持ち”を失わない限り、辛いことは乗り越えられると思います。
僕もいろいろ辛いことはありましたが、今47歳なんですけど、去年娘を亡くしたことが、人生で一番辛い瞬間でした。娘が亡くなって1年2ヶ月経った今、個人的には乗り越えた感じがしてます。もちろん思い出すと悲しいですよ。しかし、なんていうのか、その悲しさを客観視できてる自分がいて、「次に進もう」という気持ちで毎日にドライブをかけています。次の自分や自分の周りに起こる変化を楽しみにしている日々ではあります。もちろん、仲間の存在は大きいです。一緒に道を歩める仲間がいたからこそ、今ここに僕は存在できています。が、自分のマインドを変えることで、乗り越えられることもあるのです。
何故、そんなマインドになったのか。コーチング用語で言うと、「自分をフィードフォワードし続けている」からです。しかも、そこには必ず、want to(やりたい)を介在させるようにしています。未来に何をやりたいのか、未来にどんな状態になっていたいのか。今の自分を未来に送り出し続けています。フィードフォワードとは、フィードバックとは正反対の概念です。フィードバックが、過去の行動や言動、成果への評価(会社の人事評価のほとんどは、これ)だとすると、フィードフォワードはその逆。「未来への展望」です。そして必ずここにwant toを掛け算する。「未来に何をやりたいのか?未来にどんな自分でありたいのか?」ここを明確にしていくことが僕のフィードフォワードです。
娘が亡くなって、四十九日を迎えた日。まぁそれまでの四十九日間は本当に地獄の底をさまよっているような感じだったのですが。その日、お寺の住職が説法をしてくれて、「うるせーよ。俺の気持ちの何がわかる」と思って、イライラしながら聞き流していたんですが。なぜかたった一言だけが耳に飛び込んできたんですね。「娘さんが空から昌之さんを見ているとするなら、娘さんが誇れるような生き方をしてほしい。」という言葉です。当時僕は、コーチングの勉強を始めたばかりでしたが、フィードフォワードの概念は知っていたので、多分、RASが発火した瞬間だったのかもしれません。脳が自然とその言葉をキャッチしました。
「そうだ。俺、空から見ている娘が”がんばれ”って言ってくれるような、生き方をこれからしていきたい」
その瞬間から、いろいろなものが、未来にむけて動き出しました。「時間は未来からやってくる」。これはコーチングスクールの李先生から、四十九日のだいぶ後で聞いた言葉ですが、まさに、その言葉のように生きようと決めた瞬間でした。
「娘が”かんばれ”って言ってくれるような生き方ってどういうことなんだろう」。その日から、ここと徹底的に向き合いました。カウンセリングにも通って、過去との決別の仕方と未来の作り方を学びました。仕事で未来にどんなことをしたいのか?どんな価値を発揮していたいのか? 趣味のゴルフはどんなところを目指すのか?どんな健康状態だと娘は喜んでくれるのか? いろいろと”未来のやりたい”を言葉に紡ぎ出していったわけです。
日々、未来のやりたいを考え、そのために今、行動をし続ける。未来の自分から、今の自分を見る。これを繰り返していくことで、娘の死を乗り越えて行けた気がします。とにかく”未来永劫、ずっと娘にがんばれと言われ続ける俺でいたい”。それが僕のキーワードでした。
僕みたいに本当に辛い体験はみなさんにはしてほしくないです。本当に辛いから。でも、辛さなんてものは千差万別だし、僕にとって大したことじゃなくても、もしかしたら誰かにとってはすごく辛いことかもしれないです。あなたが、今、何に辛さを感じているかもわかりません。
でも、もしみなさんが、今、辛さを感じているなら、過去と決別する姿勢がとても大事です。李先生の言葉ではありますが。「時間は未来からやってくる」のです。あなた自身をフィードフォワードしてください。未来に何をやっていたいのか?未来にどんな自分でありたいのか?それをイメージしてください。言語化してください。そして、未来の自分から今の自分を見てください。そうすると今何がやりたいのかが明確になります。あとはやりたいことをやるだけです。
あなたが挑戦をし続ける人なら、今の辛さは、乗り越えられます。もちろんコーチとしてサポートします。