「ふつう」がしんどい
「ふつうに考えて〜でしょ」
「ふつう」とはなんなのか。
驚くほど、「ふつう」ができない。洗濯物を干せない。皿洗いを後回しにする。掃除をはじめられない。
友人や家族の「ふつう」についていけない。
けっしてあなたが悪いわけではない。できないものはできない。そう認めることも強さなのかもしれない。
「発達障害サバイバルガイド――「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」を読んだ。
【読む目的】
ライフハックを生活に取り入れ、もうすこし楽に生きる
【一言まとめ】
「あたりまえ」生活ができないぼくらに贈る、生活実践型ハウツー本
【キーワード】
「一元化」「常時一覧化(見える化)」「省エネ(フィジカルな面だけでなく意思決定含む)」
【学んだこと】
・人生をよくするのは「努力」ではなく「設備投資」
・「普通に働ける」自体すごいこと
・自罰感情は捨てよう
・経験をすれば人生は楽しくなる
【実行すること】
・食品の購入をネットスーパーのみにしてみる(食洗機の購入などその他の事項は検討する
【引用】
世界は、見る角度や解像度によって、楽しいことがたくさん潜んでいます。あなたの経験が増え、さまざまな物事への理解が増すにつれ、ある意味では加齢に従って人生は、少しずつ楽しくできます、楽しくなります。そして、発達障害を抱える人にとってそれはきっと「発達」というものなのではないかと僕は思うのです。僕たちは発達します。
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人生に、確かな進歩を感じられる日なんて1日もないのではないかと僕は思います。あらゆる努力はバクチです。成果が出るかなんてわかりません。あらゆる挑戦はバクチです。結果が出るかなんてわかりません。いつあなたの足元にどん底行きの落とし穴が開くかなんて誰にもわかりません。そして、それは開くときには開くといった性質のものです。だから、もうしょうがない。やれることをやって、不安を感じながら日々を生き延ばしていく。それしか残らないんです。
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何より重要なのは人生の谷に差しかかったとき、人生を転げ落ちたとき、そういうときに死なないように上手な受け身を取り、そしてその谷の底からもう一度歩き出すことなのではないかと僕は思うのです。
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「僕の家のデスクからゴミ箱までの距離は、たった10歩ほどです。でも、僕にとってはこの距離が、パプアニューギニアより遠い。「俺はゴミ箱まで行けない。ゴミ箱が来い」。
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不安は、未来への意志がそこにあることを示すものです。不安であることは正しいのです。「死ねばいいや」で勢いよく不安を忘れる精神的ヤク中より、不安を背負って生きているあなたがずっと前向きなのです。
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社会で自立して生きていくためには、「知識を手に入れ、まとめ、行動する」必要があります
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「どんな問題も、A4用紙1枚に書き表すことができれば、8割解決している」
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世界で一番「設備投資」をするべき人は誰か。それは、最も持たざる人、何もない原野でサバイバルをしている人に他なりません。ひいては、貧しく不便な生活をしている人ほど、設備投資によって生活は簡単に、大きく快適になるのです。
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どうか、「自分は怠けている」という結論に安住しないでください。できないことはできない、ないものはない。いつだってそこから始めていくしかないのです。 まずは今日を、やっていきましょう。
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引用:借金玉「発達障害サバイバルガイド――「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47」
所感
「あたりまえ」ができないぼくらでも、幸せになる権利はある。
『「怠けている」という結論に安住するな』と筆者は言う。怠けている自分はなんと愚かなのだろう、と絶望して諦めるのではなく、できないものはできない、と受け入れてそこからどうしていくのか。
「本当になにもできないんです」と考えるのではなく、まずいまやれることにフォーカスしてみる。なにも、「生産的」と言われる活動でなくてもいい。身体をしっかり休められた。それひとつとっても立派なこと。
生きることで、一歩一歩進むことで少しずつ僕たちの人生は彩られ、楽しくなる。そうしてぼくらは「発達」していく。
これを読んでいるあなたに幸せになってほしい、と筆者は本の後半で綴る。ここまでまっすぐ幸せを願われることはそうないんじゃないかと思う。ストレートにそんなことを言われると、正直嬉しい。
ライフハック本でありつつも、心の拠り所になる、勇気をもらえる一冊。
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