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物語に惹かれて、取り憑かれて
読書は知らない世界へ飛び込む疑似体験だ。
作品によって雰囲気はそれぞれ。澄んだ青空みたいに爽やかな物語や、夏の海のような青春を感じるストーリーもあれば、真夜中のような暗い怪談や、ドロドロと粘っこい小説だってある。
リアリティがある作品の登場人物に感情移入するのは現実味があって楽しいし、ファンタジーの世界にのめり込めば現実逃避することができる。初めて読む時と二回目を読む時に捉え方が違うのも不思議
『#ある朝殺人犯になっていた』藤井清美 レビュー
みすずちゃんのからだは、ぐんにゃりまがりながら、そらをとんだ。
『#ある朝殺人犯になっていた』は、ショッキングな冒頭から物語が始まります。車に轢かれてしまう美鈴ちゃん。車はそのまま走り去ります。
あらすじ
ある日の朝、売れないお笑い芸人の"浮気淳弥"が目を覚ますと、彼のTwitterに【人殺し】【卑怯者】【罪を償え!】【絶対に追い詰めてやる!】と大量のリプライが届いていました。
普段の生活
『死にたがりの君に贈る物語』綾崎 隼 レビュー
ミマサカリオリは天才だった。
ミマサカリオリだけが特別だった。
ミマサカリオリは残酷な小説家。奇跡みたいな物語を書けるのに、続きをよませてくれない。
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『死にたがりの君に贈る物語』は、人気小説の物語を再現しようとファン七人で共同生活を始めるのですが、次第に"ある謎"が浮き彫りになっていくミステリーです。
ミステリーとして謎解きをする楽しみだけでなく、推しや誹謗中傷についてがテーマの今