「箱男」を観て
どうも、ウクモリ ヒロオです。
皆さん、この三連休はどのようにお過ごしだったでしょうか?私はヴィヴィさんと一緒に、家でゆっくりと骨休めをしていました。先日のnoteでも記した通り、今週末からが結構予定が入り始めるので、とにかく体を休めることに集中。お陰様でちょっと体が楽になったように感じます。
さて、そんな三連休でしたが、昨日だけは外出しました。向かった先は渋谷のユーロスペース。かなりひさびさに映画を観てきました。小規模ならではの作品が上映されている映画館。私がどうしても観たかったのは・・・
安部公房の小説を実写化した作品。今回監督を務めた石井岳龍さんが、1997年に実写化を試みたものの、クランクイン前日に中止の決定が下される・・・そんな過去がある作品。長い時を経て、改めて実写化に挑んだ今回、主役は当時と同じ永瀬正敏さんが勤めています。浅野忠信さんや佐藤浩市さん、そして白本彩奈さんなど個性的な俳優が勢揃いし、作品が持つカオス感を醸し出すため、良い意味で出演者の方々がスパイスになっていました。
まだ上映中の作品なので、内容は伏せますが、賛否両論ある中ではあるものの、個人的はかなり高評価です。ただ、あと数回観ないとある程度の理解度まで辿り着けないかも・・・そんな、観るたびに解釈が変わってしまった、劇場版ヱヴァンゲリヲンのような感覚を味わうことになります。
「箱男に興味を持つと、箱男になる」
劇中、何度も語りかけられるこの言葉。この作品に触れて感じるのは、人間の不安定さ。そのくせ、周りには興味を持ち、ありとあらゆるものを知っておきたい欲が強い。社会から遮断された段ボールの限られた空間からしか直視できないからこそ、欲深くなる・・・そんな心理を良く突いているように感じます。だからこそ、観終わって不思議なまでに否定感を感じませんでした。
むしろ、作品を観終わって「私自身も箱男のような人生を歩みたいんじゃないか?」、そんな風に自問自答してしまいたくなるくらいのインパクトがありました。あんな狭い箱の中での暮らしに興味が・・・という人は、この作品にハマってしまう可能性がありますのでご注意を。ユーロスペースのロビーには、箱男の箱が置かれていますが、くれぐれも持ち帰らないように(笑)
ひとつだけ、永瀬さん演じる箱男の普段の生活にも、もう少し焦点を当てて欲しかったなぁ・・・と。箱男に魅せられて以降、なぜ箱の中での生活から離れられなくなったのか。段ボールのあの閉ざされた空間での生活という時点で、興味そそられるものがあるものの、その点がもう少し観客に伝わると良かったなと感じました。
考えてみれば、前回劇場で映画を観たのが、同じ場所で2020年に上映された「BOLT」でした。永瀬正敏さんと林海造監督のひさびさのタッグ作ということもあり、コロナ過ではあったものの観に行った記憶が蘇ってきました。とても衝撃的だった「私立探偵 濱マイク」の2作目「遥かな時代の階段を」を観て以来、主演作はかなりの本数を観ています。
ちなみに今回、SNSでタグ付き投稿したところ、なんと永瀬正敏さんの公式アカウントから、いいねをいただいて有頂天になっています(笑)
最近は映画を観るのも家で、パソコンで・・・ということが多くなりましたが、ひさびさに映画を観に行くとやっぱり良いなと感じました。特に今回の「箱男」のような作品は、臨場感を味わうためにも自宅ではなく劇場で・・・というのが、良いかと思いました。
上映期間中にもう一度行こうかな
そんなことを思いつつ、今日のnoteを終えたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。感謝!