“玉手箱って” あさぼらけの徒然 浮世雲
あさぼらけ
言葉の響きが好きで…
前日のアルバムを眺めながら
noteを 描いてる
あさぼらけの時間が好きで…
“最近 note描いて無いですね”
え?読んでたの?…
隠れファンだと称する人々から
ご指摘を受ける
......立春を迎えたら エネルギーが
満ちると 思っていたら
どうやら 今年はまだ エネルギーが枯渇しているようで....
“どうですか?”
主治医はニコニコと呟く
続けて “僕も 最近調子が悪くて”と
そんな やりとりが 一番の薬だと
お互いに知っているから
“アイドリング状態で 乗り切りましょう”
“では リハビリに行って来てください”
週一のリハビリ
その前に…
森のテラスの景色を眺める
昨日は 20℃近くあったのに
今日は 凍えるように寒い
花達の景色を 切り取って歩く
庭師が 手を入れてる庭
いつしか
その景色は 自然体になっている…
“今日は 取り調べ室(言語聴覚室)でやりましょう”
木枯らし吹く どんなに 寒い日でも
森のテラスでやりましょうが 口癖の
彼女にしては 珍しい…
言語聴覚室の鏡の前
座り続けるのは 苦手である。
蝦蟇(ガマ…ヒキガエル)の
気分になって来る
“今日は 顔 酷く歪んでますね”...
やはり 蝦蟇の気分である...
暫くして 何故に今日は 言語聴覚室だったのかが 伝わって来る。
色々な 話を 聞いている。
いつしか こちらが カウンセリングを
しているかのように...
“今日は あっと 言うでしたね
私ばっかり 話して...”
セラピストは呟く
“大丈夫 話をしに来てるのだから”...
それでいい
“ご迷惑 御負担にならない様に”
そんな口癖さえ 言葉にしなくなった
静かに 静かに 息をしている日常
春先の寒暖差に 身は縮む...
“そろそろ ギランバレーに恋をする前の事
noteに 描いたらどう?”
古くからの友人は 呟く
“ギランバレーで 五回も死んだから 忘れて....”
“描いても 誰も読まないよ”
…..
そう言えば noteは 自分の取説だと
描いている。
時々 俗世間で 溺れそうになると
キーワードを入れては 検索している。
ギランバレーに恋をして
仙人界 田園界を経て
家に戻って 最初にしたのは
撮り溜めていた 写真の整理だった
来る日も 来る日も…
思い出箱に 向き合っていた
ただ
玉手箱の中は 触れ無かった
触れる体力気力が無かった…
俗世間に出て 二年過ぎ…
体力気力は アイドリング状態…
新しい玉手箱は 昔昔に 買って
置いてある
玉手箱って?
エネルギーの枯渇した
アイドリング状態
どうやら 玉手箱と 思い出箱の
意味を 取り違えていたような…
玉手箱の意味が わかったような…
“そろそろ
玉手箱の埃祓いをするかな”
ギランバレーに恋をして
平安な暮らしをする縄文人
玉手箱を開けない浦島太郎
新しい玉手箱
浮世雲