祝いは自分でするもんだ 鮎漁師の呟き
怒涛の鮎祭り
昨日は一匹
そして 祭り明けの今日
鮎贈りましょう祭りである。
家の中 冷凍庫3台 鮎だらけ….
“天然遡上の落鮎 食べてみますか?”
“鮎三昧”は いかが?
鮎漁師は呟く
友人知人….に 贈るのである。
手早く梱包 郵便局に持ち込む
“これ全部 天然遡上の鮎ですか?”
はい ここ数日 落鮎祭りで…
“羨ましい”…..
おばちゃんは呟く
天然遡上の落鮎は まず市場にで回らないからから 地元でも 鮎漁師が 知り合いに居ないと 手に入らないのである。
送り終え 冷凍庫二つは空っぽに…
鮎漁師は 空っぽの冷凍庫を見ると
不安になる。
“鮎 獲りに行かねば…”
昨日までは 満杯の鮎 どうしようって
呟いてたのに
誠に ひとは 勝手である
大漁祝いに 新しいシューズに ウエットタイツを
おろした。
なんだか 嬉しい
網は 刺し網 長網にした。
鮎祭りの漁場へ
瀬の頭のトロ場を 巻いていく
あまり居ない
その上へ
良い落鮎達が 獲れた
蟹籠を覗く
鮎だけ食べられ
満足された 藻屑蟹たちは
寝ぐらに お帰りになられたようで
空に 虹🌈...
なんだか スッキリ 清々しい
良い日になった
ギランバレーに恋をして
ZERO零になり一から 育てている。
まだまだ 出来ない事もいっぱい
いつしか ご迷惑 御負担にならないようにと いつも 呟いている
ただ 毎日毎日 川に居る
細やかだけど 昨日まで出来なかった
事が 何事も無かったかのように
出来るようになる日が やって来る。
ひとり 呟く
“なかなか やるやん”
家に戻り
今日の一番から鮎を選び焼いていく
“落鮎 熱いうちに 喰えよ”
坊は頭からバリボリ食べている。
頭が一番美味いと 呟きながら
“落鮎の頭食べるんけ?
若鮎ならわかるけど“
“恐る恐る食べてみた
落鮎の頭 美味いやん”
わからぬものなり
縄文人の暮らしだな
祝いは 自分でするもんだ
鮎漁師 浮世雲