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スイカの香り 一夜干し
冷蔵庫を開けると スイカの香りに
包まれる
若鮎の一夜干しを 作っている
苔を 喰む若鮎達
スイカの香りがする
朝は三匹しか獲れなかった
いつものように草臥れて 寝込み…
目が覚めれた
雷雲は 育たなかった様である。
昼下がり
陽射しはキツイ
鮎が動く….
漁場に出かけた
いつもの漁場は 他の鮎漁師がいる
新しい漁場へ
朝から 張り付いていた 鮎漁師を
下で見かけたから…
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打ってみると 大漁 大漁
いい鮎が 次から次へ 刺してくる。
目の前の激流
その 極ギリギリに鮎は居る
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草臥れて一服していると
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鮎漁師のお爺がやって来た。
“獲れたか?”
鮎を魅せると にっこり笑う
“昨日は 800獲ったぞ
市場に 十枚(鮎を入れた箱)持って行った”
そんな話を 毎日毎日 聞いている
お爺は 市場に鮎を卸している。
“下の堰堤 誰も居なかったぞ
打って来いよ”
これからの時間 この堰堤は
獲れる。
ただ 今 打ったところだから
一時間は 川を眺めていないと
鮎は たまらない。
“下行って来るわ。”
(この一時間が 相変わらず
待てないのである)
川の漁場は 暗黙のルールが
ある。
絶妙な空気感を 読まないと
漁場には 居れない
下の堰堤
来る時は 人がいっぱい居た。
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お爺が 言った所に 鮎は 溜まっていた。
朝は 一匹しか獲れなかったけど。
戻って 鮎を仕分けする。
今宵の宴の塩焼き 10匹。
フライや甘露煮用は 冷凍庫
“一夜干し作るか?”
宴の準備をしながら
鮎を背割りして行く
まだまだ 上手く背が割れない
不器用なものだ....
塩水に漬け 後は
冷蔵庫...
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今日は 雨になるらしい
後の仕上げは 冷蔵庫に任せて
さてさて
スパルタリハビリに出向くとしますか
平安な暮らしをする 縄文人
鮎漁師 浮世雲