静寂の森に来たつもりが 雑木林だった
満月の景色を 切り取りたくて
雪深い森に 辿り着いた。
静寂
イメージしていた。
残念ながら それは
幻想を 通り越して 狂気であった。
ハワイに住む友人が呟いた
此処では 人の会話でさえ BGMになると…
残念ながら BGMで無く
ノイズ以外 何ものでも無い
懐石は 静かに
食べるものであり 怒鳴り声を
あげながら食べるもので無い
静寂を 打ち消され
気が立って眠れぬ夜
1日くらい眠らなくても 死なないと…
あさぼらけの時が来るのを まだかまだかと 待っていた
早朝 五時
あさぼらけにはまだ早い
静寂を求め 温泉に向かう…
……..,,
温泉は 静かに静かに
入るもので 内湯の中に 罵声が飛び交う
そんな時は 露天風呂へと
静寂って….
“うるさい”
ずっとずっと 叫んでいた
言葉にしないけど
露天風呂は 静かに静かに
入るもので
一秒でも 早く この場から
逃れたい…
静寂の森だと 思って来たら
うるさい うるさい 雑木林だった
静寂の森には
いつしか 大きな大きな 観光バスが
並んでいた
やっぱり いつもの お化け屋敷
(秘境の湯)に するべきだった
含みたっぷり過ぎて
良くわからないですが…
それぐらいが ちょうどいい
ギランバレーに恋をして
浦島太郎な浮世雲
静寂