日常の中に非日常を
目が覚めて
いつもと同じ朝が始まる
目の前に広がる
見慣れたリビング、キッチン
マグカップに水を注ぎ、飲む
土瓶で湯を沸かしている間に着替え、洗濯機をかける
お弁当を作っていると
家族が起きてくる
いつも通りの朝
いつもの景色と
パターン化した動き
旅先で
そのいつもの朝と同じ時間に
テラスに出て珈琲を飲んだ
その前に
30分ほどの散歩も終えて
昨日の夕方から降り始めた雨は止んでいたが
肌寒い
けれども
山の空気はピリッとして気持ちいい
昔、小中学生の頃に行った山の学習の時の
空気感を思い出す
ぽけ〜っとして
清々しさを感じていた時
いつもの朝を思い出した
同じ時間なのに
いつもと違う
目の前に見える景色は違うし
いつもしていることを
しないですむ特別感
もちろんその通りなんだけど
日常に
この気持ちを、感覚を取り入れたい
いつも通りと言うけれど
起きて来た時に真っ暗だった部屋は
寒さも和らぎ
カーテン越しに光が入るようになったし
子どもたちはステージが変わり
朝起きる時間も
出かける時間も変わったし
夫は在宅だったり出社だったり
その日によって違うし
「いつも通り」と括っているけれど
本当は
いつも少しずつ違う
いつも通りのルーティンをこなせるという
このちいさな幸せに
気づける意識を持っていたい
そのうちには
子どもたちはこの家から離れていくだろうし
あたりまえがあたりまえではないと
その時に気づくのではなく
いつも通りをこなす、今この時に
しっかり
特別感を、フレッシュ感を
感じられる意識を持っていたい
日常の中に非日常を。