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ナイキと僕と、時々ホカオネオネ〜前編〜
私はブランドが好きである。
湯水の如く使えるお金もあるわけではなく、全身をブランド物で固めているわけでもない。
何かを買おうと思った時の候補にまず、その製品のブランドがあがってくる、その程度のブランド好きである。
例えば、財布を買おうとした時、本来、財布なんてものは、お金さえ入ればそれでよく、自分の使い勝手や、会計時に他人からどう見られるか、などの自分のこだわりをどこまで通すかが如実に現れるものだと思う。
使い勝手というものは、二つ折りであるとか、長財布であるといったサイズから、二つ折りであれば小銭入れであったり、長財布であればチャックの有無などの形状にこだわる人は多くいるだろう。
というかそこが一番考える部分だと思う。
私の場合は、それは二の次である。
まずどのブランドを買うか、そこに一番時間をかける。
それが一番楽しい時間でもある。
一口にブランドと言っても、世の中には数えきれないブランドがあり、その中には機能性でブランド価値を高めたブランドや、知る人ぞ知るといったブランドも存在している。
私からすればそのようなブランドは邪道である。
あくまでも誰もが知っているブランドで、多少使いにくかろうがかっこいいものが欲しい。
その中で、まず不相応なブランドでないこと、ブランド、ブランドしておらず主張しすぎないブランドであること、これが私のブランド選びの一番の基準になる。
それらの基準に当てはめると、
ポーターのような機能性の高い財布を取り扱っているブランドや、
私はかっこいいと思うしいつかは欲しいが、マルニやマルジェラのようなおしゃれ好きの人が知るようなブランドは外れてしまい、
エルメスやルイ・ヴィトンのようなブランドは価格帯から考えて不相応と言わざるを得ないし、
グッチやバーバリーのようないい意味でブランドの主張が強いものも候補から外れてしまう。
伊勢丹、阪急、高島屋、大丸、
このラインナップにもブランド好きが出てしまっているが、
日常からの百貨店視察、一度の台湾への海外視察も経て、数年かかって、イブサンローランかプラダしか考えられない状態までに候補を絞り込んだ。
そこで初めて形状やデザインを考え、最終的にプラダの二つ折りの財布を購入した。
デザインは、右下に一箇所だけ「PRADA」と刻印があるだけのもので、ブランドを全く主張していないところが気に入った。
「えー、それプラダなんやー」
「おしゃれやん」「いいやん」
と多くの人に言ってもらえた。
同時に「これプラダじゃなくてもいいんじゃない?」とも何回も言われてしまった。
購入まで数年かかった、この財布もキャッシュレスのあおりを受け、1年も継続して使うことはなく、人に譲ることになった。
後編へ続く。