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『他者といる技法』【読書】

 他者との関わりについて書かれている本です。
これもタイトルに惹かれて手に取りました。

「理解」について書かれている第6章がとても印象に残りました。
理解の過少と理解の過剰について書かれていて、理解されなくて嘆くけども、完全に人に理解されたとしたらそれはそれで苦しみを生むというようなことが書かれていて、とても納得しました。
理解されない部分があるから、自由でいられるというのは目から鱗でした。

『「わかりあえない」とき「もっとわかりあおう」とするのではなく、「わかりあえない」けれど「いっしょにいる」ための技法、「わかりあえない」ままでひとつの社会を作っていく技法。私は、「他者」といること、「社会」を形成することの少なくともある領域において、このような技法を探すことが必要だと思う。』

『「理解」という技法をあるときには断ち切って、「わからない」他者とともに「社会」を作ること。それは、「希望と怖れ」がどちらにも開かれている世界にそのままいつづけることを選び取る、ということだ。』
この辺りがかなり印象に残っております。

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