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『管理される心』【読書】

 「感情社会学」という分野を切り開いたと言われている方が書かれている一冊です。
また、「感情労働」という言葉もこの本をきっかけに生まれたようです。

本の中で、ここが印象的でした。
『資本主義が、感情を商品に変え、私たちの感情を管理する能力を道具に変えるのではない。そうではなく、資本主義は感情管理の利用価値を見出し、そしてそれを有効に組織化し、それをさらに先へと推し進めたのである。』

そのために舞台の装置のように、規則やルール、制服や場所などの細かい設定が作られていて、表現されるべき感情が決められているということでした。
表層演技と呼ばれるそのフリをするのではなく、深層演技と呼ばれる心の底からそれになりきって演じることを望まれているということでした。

 また、これらによって疲弊した人に向けて研修やワークショップを通じてメンタルヘルスケアを行うことで、メンタルや身体不調による休職や退職を防ぐことに貢献できると感じました。

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