見出し画像

新人教育3日目|背景理解から生まれる責任感とアウトプット

新人Tさんの教育を始めて3日目。

2025年の幕開けとともに、その3日目のことを振り返りながら、その時の指導内容を整理しています。
この日は、Tさんの作業プロセスを観察する中で、「背景の理解が浅い」ということに気づきつつも、他メンバーから上がってきたクレームである「作業が雑」という指摘などもありました。

今回の指導を通じて、背景を理解することで生まれる責任感が、より良いアウトプットにつながることを伝えました。私自身の過去の経験や気づきを交えながら、新人教育の一環として行った具体的なアプローチを共有したいと思います。

1.作業プロセスの確認と気づき

どうもTさんの時間がかかっているタスクを見ていると、すぐにfigmaに思いついたことをUIデザインに起こしているような感じがして、どうやって作業をしているか、というプロセスを確認しました。
そのプロセスを確認をしてみると、やはり想定通り、頭の中を整理せず、すぐにfigmaでのUIデザイン作業に取り掛かっていたみたいでした。そもそもfigmaを見ると、そのようにUIデザインをしたという背景などもわかりません。

Tさんの話を聞きながら・・・私自身も資料作りに慣れていない時、早く資料として形にすることに焦ってすぐにパワーポイントに資料化し、その手戻りが大きかったことを思いだしながら、次のようなアドバイスをすることにしました。

まずはまとめる内容について、それをなぜまとめるのかについて、
・必要となった背景
・それを書く目的
・まとめる内容、やること
を考え、頭の中で整理し終えるのではなく、まずノートに書くように伝えました。
頭の中でのみ考えると、頭での思考は自身での経験でも実感するのですが、すぐに容量的に限界が来て頭がいっぱいになり、検討漏れやミスに気がつかないこともあります。
ノートは誰かが言っていたのですが、脳の領域を広げるという、大きな役割があるのだと思います。机の引き出しの中で整理するだけでなく、広い机も使って整理するような。昨日もノートを取るように伝えたのですが、やはりアイデアや思考を一旦ノートに吐き出すことの必要性、これを改めて伝えましたが、ノートを取るかどうか、は思考の深さや手戻りの少なさに直結するのではないかと思います。

2.背景理解と責任感の醸成

次にTさんに伝えたのが、他メンバーからTさんについて上がっていた「作業が雑」というクレームについてです。

「なぜ作業が雑」か・・・

これを改めて、Tさんと一緒に考えてみました。指示されたことだけをやってスピードでとにかく出す、というのはやめて、アウトプットの品質の高さを追求できないか、と話し合いました。
アウトプットの品質を上げるには、まず言われたことを自分ゴト化して、責任感をもって、その仕事を考え抜き、やり抜くことなのではないかと。
そして、依頼された内容を一旦俯瞰して、その言われた依頼内容の背景や目的を理解する。そこでわからないならば、質問して理解する。
こうして、自分ゴト化していってはどうかと。
現状で質問がないのは、自分ゴト化ができておらず、ただやればよい、出せばよいになっているから深く背景をしる質問が一切出ていないのではないか。

これまで、その新人からはあまり質問をもらったことはありません。
なぜ、質問がなかったの?と聞くと、遠慮していたということでした。確かにその気持ちはわかりますが、仕事を達成するという目的、責任感があれば、遠慮の気持ちを上回るのではないかな、とアドバイスをしました。

ただ質問するには、自信をつけてもいかないと、聞いて良いかどうかの躊躇はあります。ただわからないことは順次聞くことで把握できる、まず正しく理解することに努めて、わからないことはストレートに聞こうよ、と。

3.指導を通じた気づき

この3日目は以下のような点が、指導ポイントになります。

  1. 作業をする前にまず一拍入れて、作業の背景や目的、作業内容を文字化する。その時はノートを使って脳を拡張する。

  2. 責任感を持って自分ゴト化し、わからないことはわからないとストレートに聞く、そして指示の背景を理解して作業をする。ただ言われたことをするのではなく。

ただTさんへの指導をすることで、私としては別の副効果も見え始めました。
ノートの必要性や依頼内容の俯瞰力(メタ能力)など、これまで気づかずに実施していたことが、ノウハウとして可視化されていくことが見える、そしてそれをもっと今の自分にも取り入れないといけない、という気づきにもなりました。これは新たな発見です。

4.指導3日目のまとめ

3日目の教育を通じて、新人Tさんに背景理解と責任感の大切さを伝えることができました。彼の成長を支える中で、自分自身の仕事の進め方や視点についても改めて見直す良い機会となりました。

指導の中で浮き彫りになった「ノート活用の重要性」「背景を俯瞰する力」といったポイントは、今後もTさんと一緒に深めつつも、これによる日々の業務での効果を見ていきたいと思います。

責任感を持って背景を理解し、より良いアウトプットを生み出せるチームを目指して、これからも教育を続けていきます。


いいなと思ったら応援しよう!