【UW映画感想】＃25『終わらない週末』【タケウチユウイ】

終わらない週末
サム・エスメイル

予告の時点で不穏な匂いがプンプンしてたから配信を楽しみにしてた作品。
ジョーダンピールの"Us"とかハネケの"ファニーゲーム"とかシャマランの作品とかと通じる匂い。
ご飯3合いけちゃうくらい好きな匂い。
終わりかけた週末を終わらせまいと、日曜の夜中、白米片手に観てみました。

めちゃくちゃ楽しめちゃいました。
ただ、何か少し物足りない、、

4部に分けられているこの映画。
序盤は割とその匂いを裏切らない作りなんだけど、2部辺りからだんだんとその匂いの正体がわかってくる。
良くも悪くも丁寧というか無駄がなく作られていて、匂いが割とすぐに実体化する。
前出したスリラー映画って、終始不穏さが付き纏ってるじゃないですか。
それって本来スリラーには必要の無い笑えるエッセンスの置き所が上手だからだと思うんです。
そういう脱線というか隠し味があるおかげで生まれた恐さと笑いの高低差にぐちゃぐちゃにされるのが愉しいし、不穏さの正体を探ろうとする感覚が鈍るんすよ。ホラーとコメディは表裏一体ですから。

まぁそれでもめちゃくちゃ楽しめたわけで。

この映画、なんと言ってもエグゼクティブプロデューサーに名を連ねるのはあのオバマ夫妻。
バラクオバマは本当に映画が好きですね。
オバマがプロデューサーということを前提にこの映画を観ると一層恐ろしい。

ジュリアロバーツの笑顔は何だか恐いし、イーサンホークの頼りない感じもいい。
庭に鹿がやってきて、"吉兆の前触れ"なんて言っちゃうところとかも効いてるし、演出がスペクタクルで観ていて楽しい。
ジュリアロバーツのダンスなんかはさっき言った"笑えるエッセンス"なのかも。

北朝鮮から毎週のようにミサイルが近場まで飛来してきているのに、"またかぁ"なんて平和ボケしてる僕には割と刺激的な話でした。
終わり方もすごくユーモラスで、まるで観客の写し鏡のようでした。
見てない人は何のこっちゃと思うかもだけど、フレンズ好きなら尚おすすめ。

ごちゃごちゃ書いちゃいましたけど、
自分この映画結構好きでした。

僕の週末はおしまい。