【UW映画感想】＃31『天国の口、終わりの楽園。』【タケウチユウイ】

"これは10代のうちに見ておかないと"
ギリギリ10代の19歳。あと数日でHATACHIを迎えてしまう僕は先輩のお告げのままに地元のTSUTAYAへ向かった。
当時はまだ今程映画に興味がなくて、映画館のアルバイトもなんとか採用してもらった。渋谷のミニシアターに対して、昔おばあちゃんとドラえもんを観に来たことがあります、なんて出まかせも幸い聞き流してもらえた。
そんな僕だったから、この映画の衝撃は半端じゃあなかった。

冒頭のセックスシーンの連続も当時の僕からしたら衝撃的なんだけど、それよりも作品全体に付き纏う別れと死に抗うかのような絵の瑞々しさに。
撮影はルベツキでいつも通り彩度が割と控えめ。
ルベツキって最近のテレンスマリックの時もだけどこの時から青が本当に綺麗。

久しぶりに見返したら、あの時程の衝撃はなかったです。
僕も彼らの旅と一緒に大人になってしまったんだ。
"あれが最期だった"っていうのはどうして後になってからしかわからないんだろうね。
けどやっぱり良かったなあ。ラストなんて最高だよ。
10代に好きだったものはずっと残りますよね。
あの時この映画を教えてくれた先輩に感謝です。

あと珍しく邦題も天才。
"好きな映画は『天国の口、終わりの楽園。』です"って響きがかっこいいよね。

日本語版の予告が最高に素敵だから見て欲しいのだけどどこにも落ちてない、、
DVDレンタルしたら特典で付いてくるので是非見てみてください。
僕のだったらいつでも貸します。
その時は呑みながらこの映画について語らいましょう。

美しきメキシコ
メキシコに乾杯！