
「永遠と横道世之介 上・下/吉田修一」を読んで感じたこと
2023年のおかき的ベスト本の1位はこちらです✨

大好きな世之介シリーズがこれで完結してしまったー
またまた世之介に会えた嬉しさで読み始めて、下巻の後半はどこを読んでもエグいくらい涙が溢れてきて何が何だかどこがツボにハマったのかわからないくらいの有様で涙を拭い鼻をかみティッシュが手放せなくなって、読み終わったら放心状態でした。
すっごく良かった。そして、これが完結編だなんて、すっごく淋しいのです。
2007年9月から2008年8月、世之介38歳〜39歳の1年間のお話でした。世之介は2008年秋に事故死する寸前までということ。
余命宣告を受けていた恋人との思い出、「死んだ人には勝てないよ」といいつつ世之介に寄り添う現恋人、ジェットコースターのような先輩カメラマン、人が良いだけの人から肝がすわった後輩カメラマン、キャラの濃ゆい下宿仲間との何でもないけど賑やかで温かい日々。
世之介がこの世で一番大切なことはリラックスできてることだというのです。世之介にピッタリだし、これって確かに永遠の真理じゃないかって思いました。気負わず自然でいられるのは幸せですもの。
それから、平凡な人生の中で時々大満足な日があるだけで人生に大満足って思えるということにも大賛成です。思わず私も大満足日を思い浮かべてみちゃいましたし。
世之介に出会えて良かった。世之介と出会えなかった過去と出会えた今では心の満足度が全然違うから。