『出会いなおし/森絵都』を読んで
「年を重ねるということは、同じ相手に、何回も出会い直すことだ。会うたびに知らない顔を見せ、人は立体的になる。」
出会いがあって、別れがあって、出会いなおして、新しい関係性に、という6遍の短編集。全てに愛がありました。
この作品、しみじみと好きです。
どれも良かったけど、とくに好きだったのが、仕事への姿勢を気づかせてくれたナリキヨさんとの2回の再会を描く「出会いなおし」、そして、小学校の頃の苦い思い出を克服するために同窓会に出席して初めて真実を知った「むすびめ」。
時を経たからこそ出会いなおして理解できることもあると思います。
いつも会う人でも新しい面を知って出会いなおしもあるし、それがきっかけとなって自分にとって新しい自分に出会いなおせることもあると思うのです。
出会いなおしってなんて素敵な言葉なんでしょう。
短編集なのに、とっても深かった。
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