歩行の捉え方~全体を診るポイント2~
動作分析の中でも歩行は重要度が高いと感じている反面、苦手意識が高いと感じている事も多いと思います。
動作分析の書籍は調べればたくさんありますが、書籍を読んでもその後すぐ動作分析ができるようになるわけではありません(私はそうでした)。
結局自分の診方の軸(評価基準)が大切なのです。
これに気づくだけでも私は相当な時間とお金を費やしました…
さて、前回から歩行は局所(部分)の前に全体を診ることが臨床において非常に重要であるとお話してきました。
そして1つ目のポイントが立脚終期でした。
今回は2つ目のポイントをお伝えします。
これは4年前に私が発表した内容です。
当時私は「インソール有と無で歩行が楽と訴える症例」にあるデータをとっていました。
それはインターリハから販売されているコーパスというものです。
これをつけると下肢筋力や四肢の可動域、姿勢の傾きや歩行時の骨盤動揺やリズムを測定することができます。
このコーパスを使用して、インソールの有無で歩行のデータをとってみました。
対象者は整形外科疾患患者25名(疾患名問わず)
歩行時の条件は「何も意識せずに、普段通りに、いつもみたいにファ~ッと歩いてください」と声をかけ環境を統一しました。
コーパスでは骨盤上下、左右、前後の加速度の標準偏差(g)、一歩一歩の時間の標準偏差(msec)が算出できます。
私としては楽と感じる歩行は骨盤動揺のばらつきが小さくなるのではないかと思っていました。
結果は残念(笑)
おそらく4年前の私にその技術はまだなかったようです(*^-^*)
しかし、一歩一歩の時間の標準偏差(msec)が優位に改善していることに気づけました。
つまりリズムが整うと楽と感じる要因になる可能性が高いということです。
今でもその視点は変わっていません。
そう2つ目のポイントは歩行リズムです。
言われてみたら「そりゃそうだ」と思うかもしれませんが、改めて何かの気づきやヒントになれば私としても非常に嬉しいです。
歩行はまず、全体を診る。
そしてそのポイントは大きく4つ(と感じています)。
次回もお楽しみに(*^-^*)
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