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トルコ語もぜひ初等教育で利用してほしい

今日は、ふと目に入った記事から。

こういう試みは、立場的にも大変ありがたい。先生ブラボー。どんどんやってください…と言いたいところです。

なんせ、世界に言語がどれほどたくさんあるかっつう話なんですよね。
英語も楽しいでしょうが、他にもいろんな言語があるということを、今特に多言語環境にいるわけではないという生徒さんたちにもこういう形で示せるというのはとてもよいことだと思います。

文法が暗記項目というよりは、現象から導き出される(できる限り)一般化された法則だということに気づいてもらうというのも大変よいことかと。

ちなみに上記記事で使用されている「教材」には、生徒さんたちが発見する言語の一つとしてトルコ語が採用されていますね。それで、よく工夫されているなと思ったのが、トルコ語の複数形の中でも母音調和のことは考えなくてよいように動物をチョイスしていることです。すなわち、

keçi (ヤギ)→ keçiler
fare(ネズミ)→ fareler
eşek(ロバ)→ eşekler
deve(ラクダ)→ develer

すべて、複数形接辞が-lerになるように工夫されている。

やや専門的な言い方をしますが、絵で示されている動物の名詞の語末の最終母音が、全て前舌母音になるように統一されているという意味です。

トルコ語の複数形といえばみなさまもご存知の通り(ご存知の通り?)、母音によっては-larとして現れる場合もあります。動物でいえば、たとえば

tavşan(ウサギ)→ tavşanlar
aslan(ライオン)→ aslanlar
koyun(ヒツジ)→ koyunlar
ayı (クマ)→ ayılar

こういった動物の複数形になると、今度は語尾がすべてlerではなく、larになっているというわけです。これがいわゆる母音調和という現象で、トルコ語を身につけようとする場合であれば、最初の楽しい(楽しい?)学習ポイントともなっているわけですね。

こういった動物が絵の中に混じってしまうと、きっと生徒さんたちは「?lerかlarの違いはどうなってんだろう」となってしまうでしょうからね。

当該教材は、そういった混乱の生まれる余地をあらかじめ排除しているというわけで、それでうまいことできてるなと思った次第です。

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というわけで、外国語の多様性を伝えてくれるすばらしい先生の導入のおかげで、早い段階でトルコ語に出会ってしまった若い子たちがもしいたら。

もちろん、環境的にトルコ語がすでに身近にあるようなお子さまもいらっしゃるでしょうが、純粋に興味で「英語以外の外国語」としてトルコ語に出会ってしまった子がいたとしたら。

我々トルコ語民としては心より歓迎いたしたくお慶び申し上げます、というところであります。

トルコ語、楽しいですよ?ぜひ勉強してみましょう。

なんなら、お父さんとお母さんにお願いしてトルコ語の本とかなんとかに課金してくれたらおじさんたちはもっとうれしい。ゲヘヘ。

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