私に火をつけてくれた一言
お正月太りしている気がする。
何も考えずに食べていたから。
ウオーキングはサボらず続けていたが、それでもまずいような気がする。
怖くてまだ確かめてはいない。
お正月で乱れた食生活は、普段の生活に戻れば体重も元に戻るだろうと
甘い期待をしているが、それだけでは絶対にまずい。
私には、絶対に太りたくない、と思わせる一枚の写真がある。
40代半ばごろ、体重は今より15キロ以上多く(とても公表できない数字)、
体脂肪は33%だった。
いわゆる中年太りを放置した結果だった。
その頃、生徒さんたちと一緒に旅に行き、撮った写真が今でもある。
それは今とは全く別人のように見える、忘れたい写真だ。
でもその写真を捨てない。
2度とあんなに太らないために。
この写真を見て、自分を戒めるために捨てずにいる写真のひとつだ。
なぜそこから体重を15キロ、体脂肪を13%も落とせたのか。
きっかけは、健康診断で医師から「中性脂肪がちょっと高いですね」
と言われたことだ。
中性脂肪の意味もよくわからなかったため、「どうしたらいいんですか」
時いたら、「ちょっと体重を落としましょうか」と言われた。
「わかりました」
と言って、その後ウオーキングやランニングを始めた。
翌年も中性脂肪の数値は変わらず、むしろ増えていた。
またまた医師に言われた。
「ちょっと体重を落としましょうか」
と。
「はい。。。」
と言ったものの自力で落とせる自信がなかったので、ジムに入会した。
ただ、ジムも水泳もどちらもすぐに息が上がって、全然続かない。
体力が相当落ちていたのだ。
それにすら気づいていなかったことに気づいたが、きついものはきつい。
トレーナーの人に作ってもらったメニューの中で、なんとかできるのは、
ストレッチくらい。
ジャズダンスなど楽しく痩せられたら、と思ってやってみても、
全然ついていけない。
とりあえず週に一回通っていたが、当然体重は減らない。
そんな時、月に一回のトレーナーさんによる、メニューの見直しがあった。
私が「全然痩せないんですよね」と、半ば愚痴を27歳くらいの女性トレーナーさんに言ったところ、女性トレーナーさんは私が結果が出ないことがいやで、やめてしまうのではないか、と思ったのだろう。
「えー、でも全然大丈夫ですよー、少しづつでも結果が出てますからー」
と、すごく陽気に、私を励ますように言われた。
その一言が私には、カチーンと来た。
このトレーナーさんは何も悪くない。
悪気なんてないのは十分にわかっている。
でも、「私この若い人に慰められてる」と思ったら、すごく悔しくなった。
これは私の変な性格によるものだということはよくわかっている。
でもここから火がついた。
「絶対に痩せてやる」
と心に決めた。
この悔しさを絶対に忘れないようにしよう。
そして1ヶ月に2キロづつ痩せて、15キロ痩せる、と決めた。
翌日から週に4日ジムに通った。
1回500キロカロリー消費すると決めた。
誰とも喋らず、ひたすら決めてもらったメニューをこなし、ノリの良い音楽を
聴きながら、カロリー消費をする。
仕事と家事を終わらせ、夜の9時からジムに行くこともあった。
毎日体重計に乗って、増えていたらその日の食べ物に気をつけた。
ドーナツや菓子パン、ジュースは太る、と言われ、食べないようにしていたし、
夜の炭水化物は取らないようにしていた。
面白いように体重が落ちていって、辛いとは思わなかった。
洋服と下着のサイズも変わっていき、思わぬ出費もあったが、15キロ落として、
中性脂肪が100以上下がり、翌年の健康診断では何も言われることがなくなった。
そしてあのトレーナーさんに「ここまで筋肉がついたら、少々のことではリバウンドしないと思いますよ」
とまで言ってもらえた。
「勝った」
と思った。
(全く誰も知らない、1人で勝手にやっていた試合なんだけど)
そしてその通り、今は食べ物もある程度自由に食べているのだが、
体脂肪は増えたものの、体重はほぼ増えていない。
これも全て、あの女性トレーナーさんの一言のおかげだ。
(私が勝手に負けず嫌いを発揮しただけだけど)
人がやる気になる瞬間はそれぞれで、何がきっかけになるかわからない。
そしてそんな昔の成功体験を思い出しても、これからのダイエットに役立つかどうかはわからない。
まずは明日の朝、勇気を出して体重計に乗ってみることから始めよう。