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365日の中のある1日


朝眠い目をこすりながら、テーブルにつく。
筆記用具とノートを本棚から取り出し、寝ぼけたまま
モーニングページを書く。

浮かんだままに。
何も考えず、手が動くままに。

だんだんと覚醒していく頭が「あなたこんなこと考えてたのね」
と、理解する。
ちなみに今日は特別な日なので、そのことを書いた。
もう、32年も前の今日のことを思い出しながら書いた。
ただ、このモーニングページは基本的には読み返さないことが原則。
心に思うままを吐き出させ、心と自分をつなぎやすくする作業だと理解している。

朝食は、昨晩の残りの鶏ハンバーグ、トマトと玉ねぎのスープ、旅行のお土産の
からしたかなのお茶漬け。
大好きな老舗の「抹茶白折」を、最後の一滴まで振ってマグカップに注ぐ。

食器を洗った後、雨で乾かない洗濯物を、部屋干しし、ようやく乾いたものを次々にいつも通りの畳み方で畳んでいく。
この整える作業も、心を落ち着かせてくれる。

畳んだ衣類をしまう時、見えた籐製の引き出しを整理したくなる。
全てを引っ張り出し、シーツをくるくると巻いて隅から並べていく。
シーツはシーツ。
部屋着は部屋着と分けて、スペースを活用する。
この作業も、心をスッキリさせてくれた。

開け放ったカーテンをカーテン止めで止めようとしたら、テーブルの上にあったガラスの龍の置物が落下し、右足の部分が粉々に割れる。
頭や胴体はほぼ無傷。
一瞬、「あーあ」と思ったが、「新しいものを、そしてもう少し大きなものを買いなさい」と言われている気がした。
一番安い、2,000円くらいのものだったから。
それでも、嫌がらせを受けている時に私を支えてくれた龍だから、「ありがとう」と言って、また元の台に戻した。
半分壊れたまま、今私の目の前にある。

「今日は何を着ようかな」

先日整理した、お気に入りとなったクローゼットを見渡す。
今日は、パンツスタイルがいい、スカートの気分じゃない。
デニムは洗濯してるから、他のデニム?いや、他のデニムは気分じゃない。
あ、そうだ、お気に入りのスカイブルーのパンツがあったよね?
あれにストライプのビッグシャツを合わせようよ。
その上に、黒のジレ(ロングベスト)を合わせたらいいんじゃない?

着て、鏡で見て、「いいじゃん!」とご機嫌になる。

そうして、今日の大事な大事な儀式を行う。

お茶を淹れ、昨日買ってきたお菓子、プリン、ヨーグルトドリンクを並べる。
全てが揃い、手を合わせる。

一年のうちのたった1日でも、色んなことが起きる。

だから人生は面白い。

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Hiromi  U.
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