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授業中に起きる不思議な現象


別にオカルトでもスピリチュアルでもないと思ってる。

人が本当に集中して真剣になると、見えないものが見えて、

声になってないものが聞こえる。


生徒さんと向き合ってるとしばしば起きる現象だ。


「なぜ客室乗務員になりたいのですか」
という問いに、なんとなく、とか、曖昧だったり、憧れで、と思っているケースがすごく多い。
それでは全然答えにならないのだが、見た目と違ってどんなに大変な仕事であることを知っても、絶対に客室乗務員になりたいと思っているのは間違いない。


ただ、その場合も二つのケースには注意が必要だと思っている。

「誰かのために」とか「自分のプライドのために」

客室乗務員になりたいと思っている場合は、純粋な気持ちが少ないため

なかなか面接官に納得してもらえる理由は見つからない。


その場合、「あなたの人生だからお母さんを喜ばすために客室乗務員にならなくてもいいんですよ」と言うし、

「客室乗務員になることがゴールではないし、お客様にノーを言わないといけない仕事ですけど、それでもやりたいですか」と伝える。


客室乗務員になることだけが、人生じゃないから。

客室乗務員になっても幸せじゃない人もいるから。

そんな事を伝えながらやりとりをしていくうちに、だんだんと本人さえ気づいていない、思っていることの本質が見えてくる。

もちろん最初から純粋な気持ちでいっぱいの人は、お会いして10分でその方が言語化できていない部分が私に乗り移るかのように、手に取るように伝わってきて、「あなたはこういう理由で客室乗務員になりたいのですよね」と言うと、ポロポロと涙を流し始めた生徒さんもいた。


私もなぜか「わかる」し「言葉がすらすらと出てくる」のだ。


「占い師みたい」


とよく言われる。

占いの能力はないと思うが、

おそらく私が生徒さんが自分の考えてることがわからない、

でもなんとかして答えを出したい、

その気持ちが痛いほどわかるし、

そこで手伝うことができたらと言う一心で向かい合ってるから、電波のように
私に伝わってくるのだと思う。

不思議だし、なぜわかるのかと聞かれてもちゃんと答えられるわけでもない。

これは決して私がすごいわけではない。

でも意外とみんな経験があるのではないだろうか?


自分が持っている、得意なこと+集中力=不思議な力


という方程式は案外誰でも成り立つと思っている。


それが自分の活かせる力であり、それを必要な人に提供できれば、

立派なビジネスにもなる。

でもビジネスだと思ってやっていると、案外発揮できないかもしれない。

「なんとかしたい」

という純粋な気持ちを持っていると、力は発揮されてくる、自然と。


全てが科学的に説明できる世界ではない、ということを感じる瞬間だ。

授業でしばしば起きる不思議な現象は、私にとっては不思議でもなんでも
なくなっている。






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