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みんな閃いている


先日、母と話をしていた時にふと思ったことだ。

母と会った時は私の仕事の話や、近況を聞いてもらう方が多い。
若い時は、かなりの「根暗」だったので、落ち込んでは母に話を聞いてもらって、
ポジテイブな母に元気をもらって、また頑張る、ということを繰り返してきた歴史がある。

親孝行と称しながら、週に1回くらい、私の話を聞いてもらっている感じだ。
もちろんそれに釣られて母も自分の話をしている。

私が新しくやろうとしていることを話した時、母がふと呟いた。


「あなたは降りてくるからいいよね」

と。


私がウオーキングをすると、いろんなアイデイアを思いつく、という話をしていたからかも知れない。
ウオーキングは私にとって、瞑想と同じ効果があるのだと思っている。

それを知っている母が、羨ましそうに言ったのだ。


母は84歳になる。
明るく、ポジテイブな人だったのだが、7年前に脳梗塞で倒れ昔のような明るさは少し失われたように思う。

今度は私が励ます番だと思って、時間がある時には母の顔を見にいっている。

その母が「あなたは降りてくるからいいよね」と言ったのだ。

降りてくるというより、閃くという感じなのだが、じゃあ私だけなのか?とその後考えてみた。

違う。
誰だって実は閃いているはずだ。
もし、全く閃かないのであれば、それは1人になる時間を増やすといいよ、というサインだと思う。

母と私の違いは、テレビがあるかないか。
私はもう5年以上テレビがない生活をしている。
全く不自由しない。むしろメリットばかりだ。
余計な情報は取り込まないようにしている。
これによって、自分との対話、自分が大事にしたいものだけを大事にできる。

2つ目は、固定概念があるかないか。
私も固定概念が全くない、と言えば嘘になるが、固定概念を意識していて、見つけた時には打ち壊そうと思っている。また自分の娘もそうだが、若い人と接する機会が仕事柄多いため、自分の年代の当たり前だけでは、やっていけない。
母は、周りに同年代の人しかいないので(子供以外は)固定概念をさらに強固にする関係性だ。
でも、これも工夫次第でどうにかなる問題だと思う。

先日母のうちに行った時に、私は一冊の本を買って行った。
ある洋服店を営む母と同じ歳の84歳の方が、インスタでファッションコーデイネートの写真をアップしていて、それが評判となり一冊の本になっているのだ。
その本を見つけて母にプレゼントした。

同じ84歳でも、こうしてどんどん新しいことにチャレンジしている人もいるんだよ、ということを伝えたくて。

「私も病気してなかったらね」

と一言言い訳めいたことを言っていたが、私は何も言わなかった。

過去は変えられないけど、未来は変えられる。
母は私にそう言ったことがあるのに。

今度母に会ったら言おうと思う。病気のせいにしないでね、と。


誰でもやってくる閃き。
閃かない人は、閃く工夫をする。
余計な情報を遮断する。
自分と向き合う。
閃いたら、あとはそれに従ってやってみる、行動する。

この閃きが正しい時は、背中を押されるようにスムーズに物事が進む。
私がスクールを開いた時も、東京に移転した時も、物件探しから、生徒さんたちとの出会いから、全てそうだったな、と思う。

年齢なんて関係ない。

自分に降ってきた閃きには、意味がある。

そして誰にでもある「閃き」。
活かすも殺すも自分次第だ。

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