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旅に彩りを与えるヘアアクセサリー制作にフランスの田舎町へ

フランス生活研究中といいつつ、最近は旅行記が多めですが、今回は、ヘアアクセサリー制作第二弾に向けた、波乱に満ちた旅のお話。
メイド・イン・フランスのこだわりが詰まった、ブランカッセが誕生するまでのお話はこちらから。

ブランカッセのコンセプトは「旅するクリップ」。旅行の荷物は、少なく厳選されるもの。機能的だけれど、旅先でちょっとよそゆき気分でも使える上品さ。一緒に旅に連れて行ってもらえるような、価値あるヘアアクセサリーを作りたいというのが、わたしたちの想いです。


フランスの田舎町までの波乱に満ちた道中

そもそも、クリップをつくってくれる会社との出会いは、インターネットで検索しまくり、あちこちに電話をかけ、調べ尽くし、やっと繋がれたご縁でした。
第二弾に向けて、更に色にこだわりたくなり、板をつくっている素材会社へ向かうことにしました。そんなわけで、あさみさんと私はフランスの田舎町へ一泊出張。
いつもは夫の運転で助手席に座っている私ですが、今回はドライバー。あさみさんはフランスの免許を持っていないので、数百kmの距離をひとりで運転できるのか、不安いっぱいの中、出発しました。

その日は、お天気に恵まれ、おしゃべりも弾み、旅路は順調に進んでいきました。
ところが突然、車のメーターパネルに赤い警告灯が…ナビ画面にも赤いエンジンオイルランプの表示がでています。慌ててネットで調べると「急停止し、それ以上運転しないように」とあります。
それでも高速道路を軽快に進み、なーんだ大丈夫だねぇ! と、ふたりで安堵。

甘く見ていた車の警告灯

目的地直前に近づくと、車は段々速度が上がらなくなり、カタタタタッ、と異音までし始めましたが、なんとか止まることなく、宿泊予定のAirbnbの駐車場まで辿り着いたのでした。
実はここのAirbnbのオーナーさんは技術コンサルタントで、宿泊だけでなく、彼の工房の見学と、私達のクリップ製造の相談もさせてもらう予定でした。そこには他にも工房見学で訪れている人たちがいて、車のトラブルの話をしたところ、整備ができるという人が私の車をみてくれました。

技術コンサルタントの方の工房見学中

「ここまで、よくこれたね…とっても危ない状態だったよ。エンジンオイルがカラッポだ」という恐ろしい言葉。このままでは、パリまでも帰ることができません。

削る技術も美しい

宿から一番近くの整備工場は、数百メートルのところにあり、翌朝7時から開くとのこと。会社訪問の約束時間は朝8時だけれど、それまでに直って!  という願いを胸に、その日は早く寝ました。

翌朝早く、恐る恐るエンジンをかけ、超低速の徐行運転で整備工場へ。開店時間であるはずの、7時過ぎてもシャッターは開く気配はナシ。7時30分を過ぎたところで、中の灯りがつきました。
こちらの焦りを意に介さず、ゆったりと動く整備士のムッシュ。オイルを入れてもらったところ、警告灯が消えました!
予定していた打ち合わせは、ちょっと遅れてしまったけれどなんとかなって、整備工場のムッシュに感謝!

ブランカッセ新色クリップ「サクラエカイユ」の魅力ポイント!

その後、肝心の素材選び、板の厚さ調整、別の加工会社とのやり取りなどは、憑き物が落ちたように驚くほどスムーズでした。
新色のイメージは「ヘアアクセサリーの定番柄であるベッコウで、春先の桜のようなピンク色を、ちょっぴりアクセントに」というもの。
特注で板をつくろうという話をしていたところ、素材会社の方から「かつての試作品なので数量はとても少ないのだけれど、イメージに近そうな色をつくったことがあるので、みてみないか」と、倉庫を案内されました。

他の色も気になる、あさみさん

大量の板のストックが並ぶ棚から、例の板をみせてもらうと、ふたりとも一瞬でキュン…これであれば、特注でお願いしなくとも、まさに求めていた色!
ベッコウの色の中に、うっすらと滲むようなピンクが見え隠れする控えめさ。ところどころに入っている明るいイエローが、コンサバティブになりがちなベッコウをモダンにみせてくれます。
名付けて「サクラエカイユ」、エカイユとはフランス語でベッコウという意味です。

クリップになったサクラエカイユ

白黒のクリップは単色でしたが、今回は複数の色が混ざり合う板で、磨きの工程に通常よりも倍の時間がかかっています。
色によって、ほんのすこーし硬さが違うので、最後は手磨きで平滑にするという、非常に手間がかかった仕上がり。定番商品にしたいぐらいのお気に入りの色なのですが、今回の板は手間がかかる上に、素材の量も限られていて、追加発注ができないのが残念なところ。

奥行きを感じる柄

厚さに関しても、多くのクリップは、2.3mmから2.5mmほどの厚さが多いのですが、ブランカッセはポッテリ感を追求し、2.95mmの厚みに挑戦しています。これも、優秀な職人さんたちのお陰です!
ちなみに、クリップを後ろから見たときの、ヒンジが見えないスッキリ感は、前回から変わりありません。

今回の旅のハイライトは、向かう道中でのトラブルでしたが、こんな感じで今後も楽しく新色を発表していきたいと思います。

光を受けると違った表情

サクラエカイユは、パリのアトリエで先行発売で、日本への発送は4月中旬以降を予定しています。
現在はインスタのDMで、予約を受け付けております。

商品の詳細は、ブランカッセの販売サイトからご覧ください。


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ウエマツチヱ | フランス生活研究中
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